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メッシ マラドーナ超え3戦連発!敵将「彼は木星から来ている」

[ 2014年6月27日 05:30 ]

<ナイジェリア・アルゼンチン>前半46分、メッシ(背10)がFKを決める(AP)

W杯ブラジル大会1次リーグF組 アルゼンチン3―2ナイジェリア

(6月25日 ポルトアレグレ)
 メッシが3戦連発だ。既に1次リーグ突破を決めていたF組のアルゼンチンはナイジェリアを3―2で破り、3連勝で1位通過した。24日に27歳になったばかりのリオネル・メッシ(バルセロナ)が開始3分に先制点、前半46分にはFK弾を決めて2ゴールで貢献。今大会2人目の3試合連発で通算4得点としネイマール(ブラジル)と得点ランク1位に並んだ。アルゼンチンは7月1日(日本時間同2日)の決勝トーナメント1回戦でスイスと対戦する。

 まさに「メッシ劇場」だ。開始3分、ディマリアのシュートのこぼれ球を豪快に蹴り込み先制。1―1の前半46分には、アルゼンチン代表では82年スペイン大会2次リーグ・イタリア戦のパサレラ以来のFK弾を決めた。ゴールまで25メートルの距離から左足でカーブをかけて曲がって急激に落ちる弾道で右隅へ。敵将ケシ監督は「彼は木星から来ている」と舌を巻いた。

 2得点でチームを3連勝に導いた主将は「良いアルゼンチンを見せられた。これを続けていかないと」と胸を張った。前日に27歳の誕生日を迎えチームメートから祝福された。この日は自ら祝砲を上げてみせた。

 12年まで4年連続で世界最優秀選手に選ばれたFWも今季は負傷に泣いた。13年以降両足の肉離れを5回繰り返した。昨年11月から2カ月離脱。出場試合数、得点も減り、RマドリードのC・ロナウド(ポルトガル)の前に存在感はかすんだ。

 しかしシーズンで疲弊しなかった分、W杯は良い状態で臨めた。万全でなかった2月、英BBC放送のインタビューに「時間はかかっているが確実に良くなっている。大事な時期にピークを持っていく」と話した通りになった。先制シーンでは中盤でパスを出した後に40メートルを駆け上がった。「肩の荷を下ろしてあげたい」と言うサベジャ監督の配慮で守備の負担が減っていることもあり、体の切れは増している。

 マラドーナもできなかったW杯3戦連発。12~13年に19試合連続得点のスペイン・リーグ記録を樹立するなど乗ると止められない。2大会で1得点と過去のW杯では活躍できなかったが、初戦のゴールで呪縛から解放された今大会はゴール前での冷静さが際立つ。前回大会で無得点に封じられたGKエニェアマにもリベンジし連続無失点を223分間で阻止。ランク1位の通算4得点で量産モードに入った。

 6月25日は自国開催の78年大会で初優勝を飾った記念日。ポルトアレグレの街には10万人のサポーターが押し寄せた。メッシは「代表として世界チャンピオンになり、国全体で喜ぶほど素晴らしいことはない」と28年ぶり戴冠へ、熱い思いを口にした。

 ≪メッシが5人目≫アルゼンチンが2大会連続の1次リーグ3連勝で決勝トーナメント進出。2得点のFWメッシは初戦から3試合連続ゴール。今大会1次リーグ3試合全てで得点したのはハメス・ロドリゲス(コロンビア)とメッシの2人だけ。アルゼンチンのW杯3試合以上の連続試合得点は30年スタービレ(4試合)58年コルバッタ(3試合)94~98年バティストゥータ(3試合)02~06年クレスポ(3試合=出場試合なら4試合)に次いでメッシが5人目。

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