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脱本田!清武、4年後はキャプテンに…ロンドン世代早くも自主練習

[ 2014年6月27日 05:30 ]

取材を終えて笑顔の清武

 本田への依存症から脱却する!W杯ブラジル大会で1次リーグ敗退した日本代表は25日(日本時間26日)、ベースキャンプ地のイトゥで会見した。18年W杯ロシア大会で中心となるべきロンドン五輪世代の清武弘嗣(24=ニュルンベルク)、柿谷曜一朗(24=C大阪)らは屈辱のコロンビア戦から一夜明けると早速、自主的に練習を再開。4年後の雪辱を誓い合った。日本代表は26日未明(同午後)にサンパウロから帰国の途に就いた。

 ロシアに向けた戦いは始まっていた。彼らはもう前を向き、走り始めていた。クイアバの惨劇から一夜明けたキャンプ地イトゥの練習場。清武、柿谷、山口、斎藤、酒井高、酒井宏…。早速、ボールを蹴っていたのは12年ロンドン五輪4強で世界を驚かせた世代だ。清武が「大迫だけです。サボったのは」と笑う。次はオレらが…。そんな気概にあふれていた。

 清武「コロンビア戦が終わった瞬間に思いました。次は、自分たちの代が中心でやってくしかない。もう4年後のスタートは切ってると」

 柿谷「1次リーグ敗退で何もできなかった日本の現状をオレらが変えていかなアカン!」

 それは4年間、絶対的な存在だった本田圭佑への依存症から脱却を意味する決意表明だ。将来を期待されてきた清武だが、W杯での出場はコロンビア戦の後半6分間だけ。「試合数に比べ得点が少ない。その辺で圭佑君や(香川)真司、岡ちゃん(岡崎)に劣っていたと思う。各国には絶対的なエースがいて、今の日本なら圭佑君や真司。次は自分がならないと」。本田も4年後は32歳になる。現状の力不足を認めた上で、バトンを継承する意気込みをみせた。

 口だけではない。W杯で見せつけられた世界との差は強烈だ。コートジボワールのヤヤ・トゥーレやドログバ、コロンビアのハメス・ロドリゲスらが見せた圧倒的な「個」。清武は「チーム力で負けてなかった。ただ個のレベルが縮まっていなかった。海外にいるので外国人選手と激しくやることで学び、吸収していきたい」と言った。課題も明確になった。

 本来、先頭に立ち、引っ張って行くタイプではなかった。だが昨年9月、長谷部が移籍してきたニュルンベルクで共に過ごした1年間がサッカー観を変えた。「ハセさんは出会った中で一番の主将。ああいう選手になりたいと思う。今はまだ巻ける選手じゃないけど自分がキャプテンマークを巻いてる姿を想像しながら4年間を過ごしたい」と清武。まさに“心を整えられた”格好だ。

 ロンドン五輪には出場しなかった香川も含め、五輪世代で今回のW杯3試合にフル出場した選手はいない。台頭した山口も3戦目は先発落ちの悔しさを味わった。4強に躍進した五輪で世界に近づき、W杯で世界との距離も知った世代。斎藤は「試合に出られなかった経験を4年後に生かす」と訴え、朝練をサボった大迫も「試合を決める選手にならないと」と目の色が変わっていた。W杯の借りはW杯で返す。

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2014年6月27日のニュース