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香川 屈辱から2年…“因縁”アルゼに雪辱だ!

[ 2010年10月8日 06:00 ]

軽快なドリブルをみせる香川(左は岡崎

 サッカー日本代表は8日、埼玉スタジアムでアルゼンチン代表と対戦する。アルベルト・ザッケローニ監督(57)の初采配となる一戦で、FW香川真司(21=ドルトムント)が4―2―3―1システムの左MFに入り、攻撃のタクトを振る。アルゼンチンには08年7月の北京五輪壮行試合で0―1で敗れており、2年前の雪辱の舞台。ザック・ジャパンの初白星に向けて、国際Aマッチ2試合ぶりのゴールを狙う。

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 格の違いを見せた。アルゼンチン戦に向けた公式練習。11対11のゲーム形式練習で、香川がドイツ仕込みの一撃を決めた。左サイドでボールを受けると、ドリブルで中央に切れ込み右足で左隅に突き刺した。絶妙のスルーパスで金崎のゴールを演出するなど、10分ハーフで1得点1アシストを記録。時差ボケで睡眠不足に悩まされる中、切れ味鋭い動きを見せ「縦への速い攻撃を意識したい。サイドで起点になれれば」と世界ランク5位の強豪との決戦を見据えた。
 アルゼンチン戦には苦い思いがある。08年7月29日に国立競技場で行われた北京五輪壮行試合で対戦して0―1で敗戦。激しい雷雨のため後半39分で打ち切りとなった一戦で、香川はわずかシュート1本に終わった。納得のいくプレーができずに「世界トップレベルとの差が分かった」と世界との差を痛感。欧州移籍への思いを強めた試合だった。今回のアルゼンチンにはマスケラーノ、ディマリアら当時のメンバーが6人。ザッケローニ監督の初勝利を目指す戦いは2年前の雪辱の舞台でもある。
 今回、与えられた背番号は11。尊敬するカズ(J2横浜FC)の代名詞である番号を受け継いだ。08年4月のC大阪―横浜FC戦では香川がカズとのユニホーム交換を熱望。試合終了後ではなく、異例のハーフタイムにユニホームを手渡されたことがあるなど親交は深い。そのカズは95年5月のアルゼンチン戦でゴールを記録。偉大な先輩に近づくために、自らも積極的にゴールを狙う。
 7月にC大阪からドイツ1部ドルトムントに移籍。リーグ7試合4得点を挙げて、一躍、注目を集める存在となった。しかも移籍金がわずか35万ユーロ(約4000万円)だったことから、ドイツでは“チップ”での補強として話題となっている。過去日本は国際Aマッチでアルゼンチンに6戦全敗。香川は「最初の15分ぐらいは相手のスピードに対応するのが大変かもしれないけど、慣れれば問題ない。運動量を求められる試合になる」と力を込めた。21歳のアタッカーは、もちろん本気でアルゼンチン撃破を狙っている。

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2010年10月8日のニュース