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「ザックには確固たる能力がある」あの名将が成功に太鼓判

[ 2010年10月8日 12:33 ]

8日の初陣を前に、集合写真撮影に臨んだザッケローニ監督と日本代表イレブン

「若くないと磨かれない」ザック監督は“育成のマエストロ”

温厚かつ信念の男…デルピエロからも慕われるザック監督

ゲームでは常に勝利 小学生時代から“戦術家”だったザック監督

 遠い極東でのイタリア人指揮官の初挑戦。温厚で、誰からも慕われるその性格も手伝って、母国イタリアでは同僚をはじめ誰もがザッケローニ監督の日本代表での成功を心から願っている。

 元イタリア代表監督のサッキ氏が「彼が過去に残してきた結果は日々の努力によるもの。日出(い)ずる国でも結果を残す確固たる能力とクオリティーがある」と太鼓判を押せば、ACミラン時代の教え子でもあるイタリア協会のアルベルティーニ副会長も「彼は練習好き。情熱を持って仕事をし、常々新しいことには勤勉に取り組む人。監督として日本人選手ともうまく分かり合っていけると思う」とエールを送る。

 セリエAが世界最強リーグと言われた時代は過ぎ去り、イタリア代表もW杯南アフリカ大会で惨敗。イタリアサッカーの足元が揺らぐ中、それでもこと指揮官の技量については「イタリア人がもっとも優秀」との自負がある。今もイングランド代表のカペッロ監督、マンチェスターCのマンチーニ監督ら多くの名将が海外で活躍中。イタリアサッカー界がザックの日本での成功を祈ってやまない理由は、そこにもある。

 もちろん、彼らとてザックの挑戦が決して簡単ではないことは百も承知だ。90年イタリア大会でイタリア代表を率いたヴィチーニ氏は、過去に自らも日本から監督就任のオファーを受けたことを明かした上で「私がオファーを受けなかった理由でもあるが、自らのアイデアを伝えるために誰か(通訳)を介さないといけない。言葉は大きな障害となる」と話した。ザックがACミランを率いた当時、同クラブのユースを率いていた前ラツィオ監督のバッラルディーニ氏は「(来年1月の)アジア杯が、彼のその後を大きく左右する難しいテストになる」と予想した。

 8日に強豪アルゼンチン相手に初陣を飾るザックジャパンは、母国の大きな期待も背負っていよいよ船出する。

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2010年10月8日のニュース