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世界意識し始めて重圧も大きく

[ 2008年8月7日 06:00 ]

公開練習に臨んだ福原

 21日にシングルスがスタートしても、夢見心地は変わらなかった。1回戦でニルソン(スウェーデン)を4―0で一蹴すると、2回戦で当時世界ランク12位の強豪、リ・ジャウェイ(シンガポール)と激突。大金星のイメージが全くわかなかったことは、次のコメントを聞けばよく分かる。

 「勝てないと思っていたから、次の試合のことも調べてなかった。次の試合が何時から始まるかも知らなかった」
 本人すら予期していなかった4―2快勝。23日の準々決勝で女王・張怡寧に敗れるまで、夢を見ているような感覚だった。
 もともと試合内容を明確に記憶している方ではないが、パリでの戦いぶりは特に覚えていない。だから、快進撃の理由はうまく説明できない。しっかりと覚えているのは、戦いを終えた自分の中に世界への思いが芽生えたこと。小さいころから「天才」と騒がれ、数々の史上最年少記録を樹立しても、それは国内レベルでの話。世界の舞台で進撃した愛ちゃんは、アスリート・福原愛へと確かに成長した。
 「それまでも世界というものを意識してなかったわけじゃないけど、ベスト8に入ったことで具体的に考えるようになった。取り巻く環境が変わって、プレッシャーとかも大きくなった」

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2008年8月7日のニュース