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悩んで島を離れた13歳の少女

[ 2008年8月7日 06:00 ]

インタビューに答える栗原

 中学2年生の少女は、父の運転する車に荷物を積んで、島を離れた。瀬戸内海に浮かぶ人口約6000人の能美(のみ)島(広島県江田島市)から橋を伝って陸路で5時間。向かった先は兵庫県姫路市だった。

 少女の名は栗原恵。中1で身長1メートル80を超えていた。能美中バレー部は弱小チームだったが、すでに栗原の存在は県外でも知られていた。全国大会常連の強豪、兵庫の大津中関係者からバレー留学を誘われたのは2年生の春。見学に行き「ボールのスピードも威力も、ジャンプの高さまですべてが違う。この人たちと一緒に練習したら、自分も上手になれるかもしれない」と衝撃を受けた。
 だが、まだ13歳。両親と離れての生活など考えたこともなかった。悩んだ。大津中からは「大会があるので、夏までに来てほしい」と迫られていた。毎晩泣いた末に島を離れる決断をした。

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2008年8月7日のニュース