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体操日本“宿敵”逆転だ!内村、冨田手応え

[ 2008年8月7日 06:00 ]

本番会場の国家体育館で練習する内村航平

 【北京五輪・体操】連覇の夢は両エースに託した。北京五輪の体操男子団体総合で2連覇を狙う日本は6日、国家体育館での本会場練習で、9日の予選と同じ班分けで演技を行った。最大のライバル・中国と同じ2班の日本は、随所にミスが出て前哨戦は“完敗”したが、内村航平(19=日体大)、冨田洋之(27=セントラルスポーツ)を中心に、本番での逆転を狙う。

 本番さながらの緊張感が、国家体育館を支配した。これまでサブ会場での練習は行ってきたが、本会場での練習は最初で最後。公式審判員がチェックする中、中国と同じ2班に入った9日の予選と同じ班分けで行われた前哨戦で、随所にミスが出て中国に完敗した。
 約200人の中国人ボランティアが仕事の手を休めて観戦し、中国選手に大きな拍手を送るアウェーの雰囲気。その中で首痛の沖口が床運動と跳馬で着地に失敗。エース冨田らも跳馬で着地に苦しむなど、具志堅監督は「中国の勢いを感じた。日本は小さなミスが出ていた」と振り返った。
 冨田も「(五輪が)初めての選手もいたので、動きが多少、硬くなっていた」と話したが、全く意に介さない頼もしい男がいた。チーム最年少の19歳の内村は、得意の床運動、跳馬をしっかりこなし、鉄棒も切れのある演技を披露。「(中国は)そんなに気にしていない。拍手も分からなかった。そういうのを気にしてたら代表にも入れない」と言い切った。
 4月の五輪代表2次選考会では、エース・冨田を抑えてトップ通過。一気に体操ニッポンの最前線に飛び出した若武者は、初の五輪でもマイペースを貫いている。大の野菜嫌いのため、選手村でも野菜を一切口にしない。前日の5日は朝食にバナナ1本、昼食は何も食べず、夕食にはハンバーガーを食べるという規格外の食生活。だが、完全アウェーが予想される本番では、これくらいマイペースな方が頼もしい。
 対照的に冨田は中国の演技を「思った通りという感じ」と話したが「いい感触でできた。本番までしっかり調整していけばいい」と手応えを口にする。団体総合予選で全6種目に出場し、個人総合でも上位を狙うオールラウンダー2人が、体操ニッポンを2連覇に導く。

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2008年8月7日のニュース