【CBC賞】テイエムスパーダ出来絶好!聖奈、上々初コンタクト「まずはお友達になろうと」

[ 2022年6月30日 05:30 ]

今村聖奈を背に坂路を単走で追い切るテイエムスパーダ
Photo By 提供写真

 ともに06年からハンデ戦となった東西2重賞の追い切りが29日、行われた。小倉で行われる「第58回CBC賞」は、最軽量48キロのテイエムスパーダ(牝=五十嵐)が重賞初騎乗となる新パートナー今村聖奈(18)を背に坂路で軽快な動き。17年ぶりの3歳馬Vへ絶好の仕上がりだ。

 重賞初騎乗が決まった今村聖奈はパートナーのテイエムスパーダにまたがり、坂路へ。序盤は呼吸を合わせてゆったり運び、徐々にペースを上げていく。リズムは乱れることなくキビキビした脚さばきで加速。ラスト2Fは11秒9→12秒1の好時計(全体4Fは53秒7)でフィニッシュした。

 今村は「牝馬で性格的に難しい面があると聞いていましたので、まずはコミュニケーションを取って、お友達になろうという気持ちで馬に寄り添った騎乗を心がけました。本当に乗りやすかったですし、最後も余力ある形で上がってきました」と好感触を伝えた。

 管理する五十嵐師は「どうだい?」と引き揚げてくる人馬を調教スタンド前で出迎える。「54秒前後の指示通り。テンションを上げないように調整して、いい感じ」と目を細め「いいハンデをもらったので楽に行かせてもらえるかだな」とポイントを挙げた。

 ハンデ48キロの軽量により舞い込んだ騎乗オファー。今村は前日に、4戦連続でコンビを組んだ先輩の国分恭からパートナーの特徴を聞いて最終追いに臨んだ。

 「ずっとコンタクトを取られている恭介さんに連絡させていただいて、馬の癖やこの馬の強みを教えていただきました」

 初騎乗となる小倉競馬についても研究は怠らない。「前年の開幕週のレース映像を見たりして、万全の状態で挑みたいなと思います」。小倉は元ジョッキーの父・康成氏(飯田祐厩舎の調教助手)の滞在時に何度も訪れた。「私自身、小倉は凄く好きな場所。今回はジョッキーとして仕事をしに行くので、たくさんのファンの皆さまに夢と希望を与えられるような騎乗をしたいと思います」と意気込む。

 3歳牝馬と18歳ルーキーのコンビで挑む重賞挑戦。「テイエムスパーダも私自身も若いので、お互いフレッシュで活気ある騎乗をして、いいレースをしたいなと思います」。勢いのある人馬が夏コク開幕週を熱く盛り上げる。

 《G3以降は3歳未勝利》CBC賞は05年まで12月に組まれ、当時はG2だった。その05年に3歳シンボリグランが勝利を収め、夏開催でG3になった06年以降は22頭の3歳が出走して未勝利。09年エイシンタイガー、10年ダッシャーゴーゴー、21年ピクシーナイトの2着が最高となっている。今年も3歳2頭がスタンバイ。アネゴハダとテイエムスパーダが17年ぶりの3歳Vを目指す。

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2022年6月30日のニュース