馬にも酷暑対策を求める国枝師

[ 2022年6月30日 05:30 ]

 【東西ドキュメント・美浦=29日】真夏の陽光が容赦なく照りつける厩舎棟を歩いていると、懐かしい風景が梅崎の目に飛び込んでくる。馬房の前に立て掛けられた葦(あし)のブラインド。今では海の家でしか見られなくなった“よしず”だ。「自宅でも使っているけど、これだけでだいぶ過ごしやすくなるんだ」。国枝師はブラインドの向こうでひと休みする管理馬に目を凝らした。JRA通算1000勝まであと1と迫った名伯楽。「俺の記録なんかよりも猛暑対策についてしっかり書いてくれ。今年は馬にも過酷な夏になるから」と梅崎に語った。

 猛暑対策として福島、新潟競馬場の出張馬房にクーラーが設置される計画だが、パドック周回時間の短縮も有効だろう。「炎天下にグルグル周回させ続けるのはかわいそうだ。サッと1周して馬場へ向かえば負担も少ない。夏だけのことだし、ファンも理解してくれるはずだ」。大半の調教師が梅崎の取材に口をそろえてこう語った。国枝厩舎は夏競馬開幕週5頭出し(福島3頭、函館2頭)で1000勝目を挙げる構えだ。

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2022年6月30日のニュース