【エ女王杯】ジュール×幸=金星 コンビ継続8戦目、息ピタリ

[ 2017年11月8日 05:30 ]

坂路で軽めに調整するジュールポレール
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 G1プレミアム「激走馬 ロックオン」ではジュールポレールが浮上。15年の1着馬・マリアライトの再現なるか注目だ。

 【情勢】今年のエリザベス女王杯は混戦模様。G1・2勝のヴィブロスは秋初戦の府中牝馬Sで2着止まりで、ミッキークイーンはぶっつけ本番。牡馬相手の前哨戦を制したスマートレイアー、ルージュバックに秋華賞1〜3着馬もそろって参戦してVを狙う。目移りするメンバーで人気順も読めないほどだ。

 もう一つの特徴は乗り代わりが多いこと。現時点で出走予定18頭のうち半分以上の10頭が乗り代わり。クイーンズリング、クロコスミア、リスグラシュー、ルージュバックとテン乗りの有力馬も目立つ。

 【近似】似ているのが15年。1番人気のヌーヴォレコルトはオールカマー2着からの参戦で単勝3・0倍と抜けた存在ではなく、ムーアがテン乗りのラキシスが4・2倍の2番人気。この2頭に3歳勢(ルージュバック、タッチングスピーチ、クイーンズリング)が続いた。加えてこの年は18頭中半分の9頭が乗り代わりだった。

 結果は6番人気のマリアライトが接戦を制してV。マリアライト(蛯名=6戦連続騎乗)を筆頭に2着ヌーヴォレコルト(岩田=11戦連続騎乗)、3着タッチングスピーチ(ルメール=3戦連続)と連続騎乗馬が上位を独占した。際どい争いになればなるほど、人馬の呼吸が生きるということだろう。

 【浮上】では今年の激走候補は?ずばりジュールポレールだ。ヴィクトリアMで3着と好走。夏にいったん降級したが、秋初戦の秋風Sをきっちり勝ち上がって大舞台に駒を進めてきた。主戦の幸とコンビ継続8戦目。秋風S時が14キロ増で久々を使われた上積みも大きい。「年明けまでは条件馬だった4歳のディープインパクト産駒」というのもマリアライトと同じ。距離経験は2000メートルまでしかないが、そこは幸が巧みにリードしてスタミナを温存。直線で自慢の切れ味を引き出して金星をゲットする。

 【15年VTR】道中は逃げたウインリバティと2番手リラヴァティが後続を大きく離す形。上位人気馬はいずれも中団〜後方で脚をためた。マリアライトは中団から4角で外を上昇して直線残り200メートルで先頭に。外から鋭く伸びたヌーヴォレコルト、タッチングスピーチの強襲をしのいでG1初挑戦Vを飾った。

 ≪きょうだいG1制覇へ馬体充実≫7日のジュールポレールは坂路1本(4F65秒7)を元気に駆け上がり、8日の最終追いに備えた。狙うは12年マイルCSを制した半兄サダムパテックとのきょうだいG1制覇。初の2200メートルがポイントになるが、西園師は前向き。「フジキセキ産駒の兄は皐月賞2着で菊花賞が5着。妹はディープインパクトだし、体形的にも距離は持ちそう」と分析する。加えて「完成期を迎えているよ」と充実ぶりをアピール。ならば、ヴィクトリアマイル3着の実績から見ても、大いにチャンスありだ。

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