「シルエット・ロマンス」大橋純子さん急逝 73歳 3月に食道がん再発判明、闘病中の突然の悲報…

[ 2023年11月11日 04:00 ]

18年、食道がんが見つかったことを公表も笑顔で会見する大橋純子さん

 1970年代後半から80年代前半にかけて「シルエット・ロマンス」「たそがれマイ・ラブ」などのヒット曲を放った歌手の大橋純子(おおはし・じゅんこ)さんが9日に死去した。73歳。北海道出身。死因は明らかにされていないが、食道がんで闘病中だった。

 圧倒的な歌唱力で人々を魅了した大橋さん。晩年はがんと闘いながら、最後まで歌手としてステージに上がる努力を続けていた不屈のボーカリストだった。

 体調が急変したのは1週間ほど前。緊急入院したまま帰らぬ人となった。最初に初期の食道がんを公表したのは2018年3月。翌4月に左胸に乳腺がんも見つかり、放射線と抗がん剤の治療を併用。翌19年3月に治療を終えて活動再開したが、今年3月の定期検診で食道がんの再発が判明した。治療に専念し、コンサートも無念の中止となった。その間も復帰に向けて、ボイストレーニングに取り組んでいた。「もんたよしのりwith大橋純子」名義で83年に発表した曲「夏女ソニア」のデュエット相手、もんたよしのりさん(享年72)の訃報が伝えられた先月22日には追悼のコメントを出すなど「元気だった」(レコード会社関係者)だけに、周囲の人たちは突然の悲報にショックを受けている。

 プロ歌手を志し北海道から上京。74年、アルバム「フィーリング・ナウ」でデビュー。78年、TBSドラマ「獅子のごとく」の主題歌に起用された「たそがれマイ・ラブ」がヒット。79年の第30回NHK紅白歌合戦に「ビューティフル・ミー」で初出場した。81年から82年にかけてロングヒットした「シルエット・ロマンス」は約50万枚を売り上げ、第24回日本レコード大賞の最優秀歌唱賞を受賞した。そのステージには同じ所属事務所だった北島三郎(87)と、俳優の田中邦衛さん(享年88)が駆けつけた。ショートカットにドレス姿で伸びやかに歌い上げる姿で輝きを放った。

 07年には生まれ故郷の北海道夕張市が財政再建団体に認定されたことを受け、夕張応援のためのチャリティーアルバム「Terra」を発売。中島みゆき(71)や松山千春(67)、GLAYら北海道出身のアーティストをカバーし話題となった。


 大橋 純子(おおはし・じゅんこ)1950年(昭25)4月26日生まれ、北海道出身。短大在学中にバンド活動を開始。「大橋純子と美乃家セントラルステイション」として77年に発売した「シンプル・ラブ」がヒット。プライベートでは79年に作曲家の佐藤健氏と結婚。仲人は北島三郎夫妻が務めた。

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