「ドラゴン桜」日曜劇場で“新生”続編も「2」付けず 阿部寛16年分の説得力で主人公・桜木建二“進化”
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俳優の阿部寛(56)が主演を務めるTBS日曜劇場「ドラゴン桜」(日曜後9・00)は25日、25分拡大でスタートする。2005年7月期に金曜ドラマ枠でヒットした学園ドラマの16年ぶり続編が、看板枠・日曜劇場で復活。同局の飯田和孝プロデューサー(39)に企画意図や阿部の魅力、日曜劇場としての描き方を聞いた。
前作は、経営難の三流私立校・龍山高校を舞台に、元暴走族の弁護士・桜木建二(阿部)が落ちこぼれの生徒を東大合格へ導いた。続編の原作は、18年から週刊漫画誌「モーニング」(講談社)に連載されていた三田紀房氏の「ドラゴン桜2」。前作の原作「ドラゴン桜」(03~07年連載)の15年後を描くが、続編は現代の日曜劇場にふさわしいエッセンスを盛り込んだドラマオリジナルの物語が展開される。
阿部が伝説の弁護士・桜木役に再び挑戦。女優の長澤まさみ(33)が桜木の教え子・水野直美役を続投。水野は一浪して東大に合格し、弁護士資格を取得。桜木が経営する法律事務所に入った。続編はドラマオリジナルの舞台・龍海学園の教頭・高原浩之(及川光博)が学園再建のため、桜木と水野を招き、幕を開ける。
プロデューサーとして日曜劇場に携わってきた飯田氏だが、阿部とのタッグは初。「豪快な方なのかなと思っていたんですが、非常に繊細な部分もお持ちで、役に対するこだわりや突き詰め方は本当に凄いと思います。16年前も演じた桜木建二という役の“正解”は阿部さんの中にあると思うんですが、前作に携わっていない我々スタッフと同じように、阿部さんも今作を『パート1の延長のパート2』というより『日曜劇場の新しい“ドラゴン桜”』にしたいと考えてくださって。だから、ご自身の中にある桜木建二という役の“正解”を独り善がりに表現するんじゃなく、例えば『このシーンで、自分が強く台詞を言うことによって、受け手の芝居がどうなるか、ストーリーの波はどうなるか』といったところまで、常に客観的にドラマ全体のバランスに気を配ってくださっています。クリエーティブな作業に一番大切なことは何か、阿部さんから学ぶ日々。まさに大黒柱として本当に頼りにしています」と、きめ細かい役作りやドラマ作りへの姿勢を絶賛してやまない。
阿部も「新参者」「下町ロケット」と日曜劇場に主演。今月14日に行われた制作発表会見でも「16年前に演じた役を再びよみがえらせることができるのは心から感謝していますし、しかも日曜劇場ということで非常に光栄に思っています。前作を超えるものを作りたい」と気合十分だった。
タイトルを「ドラゴン桜2」としなかった理由についても、飯田プロデューサーは「日曜劇場は学生の方々はもちろん、親の世代も意識する枠。生徒たちと桜木の関係は、会社の部下と上司、子どもと親にも通じると思います。日曜劇場のお客さまに届ける『ドラゴン桜』という意味で、あえて『2』は付けませんでした」と明かした。
前作には携わっていない福澤克雄監督(57)がチーフ演出を担当。続編のテイストについて、飯田プロデューサーは「『ドラゴン桜』というコンテンツは生徒が勉強に青春をかけるのも1つの要素ですが、今回はキラキラした青春ものにはならないと思います。教頭役の及川光博さん、理事長役の江口のりこさん、校長役の山崎銀之丞さんらの会議室のシーンなどは、学校を一つの企業に見立てて描いています。“重厚さ”もふんだんに取り入れながら、『ドラゴン桜』と日曜劇場の融合を図っていきたいと思います」と打ち出した。
主人公・桜木建二の“根幹”は不変。「教師じゃなく、弁護士。弁護士としての自分の利益を追求しつつ、生徒の未来を考えている。生徒に対する優しさや熱意は心の奥にある。桜木の理念は前作から特に大きく変わっていないと、阿部さんとも話をしています。ただ、阿部さん自身が16年キャリアを積み重ねて、ご自身の説得力が増しています。ただそこにいるというだけで、圧倒的な存在感。阿部さんが積み重ねてきたものが、続編の桜木にそのまま投影されて、その部分は“新しい桜木”になるんじゃないかと思います」と“進化”に期待している。
前作放送時、飯田プロデューサーはちょうど入社1年目で「どうぶつ奇想天外!」のアシスタントディレクター(AD)。16年の時を経て、一視聴者だったドラマの続編をプロデュースすることになった。詰め込み型の教育や受験をめぐる環境も変化したが、主人公・桜木が放つメッセージは今も変わらず響く。
「ITツールが発達して、物事を深く考えなくなったり、人とあまり接しなくなったりしているんじゃないでしょうか。コロナ禍で、そういう状況がさらに浮き彫りになっていると思います。『自分を変えられるのは自分自身。自分自身で考えろ』という桜木のメッセージは今の時代にこそ、届けるべきものなんじゃないか。人が変わるためには何が必要か。スマートフォンを使った勉強法など、時代とともに移り変わったものはしっかり捉えながら、16年たっても変わらない根本の部分を描いていきたいと思います」
前作第2話に登場した桜の木“ドラゴン桜”を植えるシーンは「今回も、東大合格者を見送るシンボルとして用意しています」。“ドラゴン桜”が間もなく、令和の新時代にそびえ立つ。
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