AIも予測不能!!藤井2冠、99対1から逆転負け 連敗で3冠挑戦厳しく

[ 2020年10月6日 05:30 ]

第70期王将戦 挑戦者決定リーグ

豊島竜王(右)に敗れ感想戦で対局を振り返る藤井聡太2冠(撮影・坂田 高浩)
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 将棋の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負で渡辺明王将(36)=名人、棋王含め3冠=の対戦相手を決める挑戦者決定リーグが5日、大阪市の関西将棋会館で行われ、藤井聡太2冠(18)=王位と棋聖=が、豊島将之竜王(30)=叡王と2冠=に171手で大逆転負けを喫した。過去の対戦成績が全敗の天敵に6連敗。リーグ戦も2連敗スタートとなり、崖っ縁に立たされた。

 藤井でもこんなことがあるのか。90手目△5六で成った角を切って勝負に出る。寄せる過程で、中継に映し出されたAI形勢判断は豊島1に対し圧倒的有利な99。だが、まさかの失敗で大逆転負け。終局後はあまりのショックからか呼吸は乱れ気味で、天を仰ぎながら「結果的に見切り発車になってしまった」とうなだれた。

 対豊島で序・中盤戦の行く末が勝敗を左右するというAI研究での分析からか、いきなりアクセル全開。開局早々、スーツの上着を脱ぎ捨て、終盤戦のように前傾姿勢で体を揺らしながら盤上を凝視する姿からは初勝利への執念がうかがえた。

 プロ入りからこの一戦まで約4年間の通算勝率は8割3分7厘(4日現在)。30戦すれば25回は勝つ計算で、この数字は“レジェンド”羽生善治九段(同約7割強)ですら及ばない驚異的なものだ。

 にもかかわらず渡辺、永瀬拓矢王座と並んで棋界3強と認める豊島だけにはなぜか歯が立たない。格の違いのあった時期ならいざしらず、同じ冠保持者となった9月の対戦でも完敗。6戦して勝ち星なしという事実は、はたから見れば不思議以外の何ものでもないが、本人は「実力が足りないのかなと思います」と語るのみ。手数の171が前期王将戦挑戦者リーグ2戦目で敗れたときと全く同じなのも皮肉な結果だった。

 挑戦者を目指すリーグ戦でも、もう負けが許されない崖っ縁に追い込まれた。最終成績が並ぶ者がいたケースでは上位2人でのプレーオフとなるが、藤井があと1敗して3勝3敗になった場合でも規定により3位以下になるため残れない。

 もしも残る4戦全てに勝っても、道のりは厳しい。リーグ戦が現在の7人総当たり制になった第31期以降の計39期で4勝2敗で挑戦者になったのは延べ14人いるが、そのうちプレーオフなしは2人だけ。藤井が挑戦者になるためには4連勝+1勝の5連勝が必要となる可能性が高い。

 「厳しいスコアになってしまいましたが、最後まで頑張りたい」と前を向いた藤井。次戦は26日の永瀬戦。年度内3冠に向けた厳しい戦いが続く。

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