アイヌ民族にルーツ 宇梶剛士 8月初日の舞台へ連日稽古中「何か感じて持ち帰っていただければ」

[ 2019年7月27日 05:30 ]

8月8日に「永遠の矢=トワノアイ」が初日を迎える宇梶剛士(中央)。右は金井良信、左は平野貴
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 俳優宇梶剛士(56)が主宰する劇団「PATHOS PACK」の舞台「永遠の矢=トワノアイ」が8月8日、東京・高円寺の「座・高円寺1」で初日を迎える。

 作と演出は宇梶が担当。自身と同じくアイヌ民族にルーツを持つ青年を主役に据える意欲作だ。

 本番へ向け、都内で連日稽古中。稽古の合間に取材に応じた宇梶は「永遠に問い続けなければならないことを、見てくださった方が何か感じて持ち帰っていただければ」と語った。

 宇梶がアイヌ民族を描いたのは、1993年の作品「偽エカシの筏」以来26年ぶり。今作は準備を一層徹底して進め、アイヌ語をはじめ、料理、文化を劇中内で紹介。アイヌゆかりの舞踊や楽器も披露されるという。

 出演する金井良信(56)は「アイヌのことをここまで知らなかった。(宇梶の)思いの強い作品になっていると思います」と話す。平野貴大(46)は「民族に別の価値を押しつけていく行為はどうなのかと考えさせられた。これまで“天下統一”はいいことだと思っていたけれど、どうなのかなあと思った」と語った。

 宇梶自身も北海道に住む男として登場する。劇団員へ向け「セリフや役を噛みしめて初日の舞台に立ってほしい」と呼び掛けた。

 12日まで「座・高円寺1」で上演。21、22の両日は静岡公演(清水文化会館)が行われる。

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2019年7月27日のニュース