三浦春馬 朝の勝負メシ、こだわりフルコースでパフォーマンス向上

[ 2019年7月9日 09:30 ]

「いただきます」とポーズを決める三浦春馬(撮影・吉田 剛)
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 【夢中論】俳優の三浦春馬(29)が、20代最後の一年に充実の時を迎えている。現在は主演ドラマ「TWO WEEKS」(フジテレビ系)の撮影で、毎日をエネルギッシュに過ごしている。その肉体を支えているのが、こだわりの朝食だ。なんと、朝からフルコース。その内容とは?

 眠い目をこすりながら立ったキッチン。冷蔵庫を開けると、前日に買い込んでおいた食材がたっぷりある。トマトを切って食べ、新鮮なもずくでお手製のもずく酢を作る。次はレタスにミョウガといった生野菜、湯がいたホウレン草と順番に食べていく。

 「1品ずつ作って食べるので、キッチンで食べちゃう。生野菜を食べる頃には、もう目はパッチリですよ。シャキシャキする音が頭蓋骨に伝わってくる」

 だが、朝食はまだ終わらない。次は納豆とアボカドをあえたもの、焼きザケを食べて、鶏のささみ。この時に玄米ご飯を食べる。その後にジャガイモやニンジンといった根菜をつまんで、最後にオレンジを味わう。40、50分かけて食べる、これが春馬のフルコースだ。

 始めたのは今年3月。あるクリニックの先生から勧められた。「朝食で摂取する糖質や糖分が、午後帯のパフォーマンスに影響するんだよ」と教わった。簡単に言うと、血糖値の上昇を朝から緩やかにしておけば、午後に眠くなりづらく、集中力を維持しやすいというものだった。

 それを可能にするのがこの朝食だ。大事なことは食べる順番。トマト、もずく酢、生野菜、温野菜、植物性タンパク質(大豆など)、動物性タンパク質(魚、肉)、根菜、フルーツ。

 始めた頃は、3年ぶりに再演した主演ミュージカル「キンキーブーツ」の稽古時期。4月下旬からの本番中は毎日このメニュー。すぐに効果を実感した。昼夜の2回公演でクタクタになるはずの終演後。「もう1回できる」と思うほど、力がみなぎっていた。「まだ体力はあるなって。初演より慣れたってことはもちろんあるんですけど、体が慣れた」

 これまでも体づくりで食事には気を配っていた。体を鍛えるため、肉中心の生活で、朝からステーキを食べることもあった。そうしてたどり着いたこの朝食を、今は心底気に入っている。

 「忙しい時は全部のメニューを食べられないけど、例えば家でトマトを食べて、切ったパプリカをラップで包んで家を出る。移動中に食べて、現場で納豆をかき込んで、おにぎりを食べる。これをやるだけで、エネルギッシュに一日を過ごせるんです」。充実感たっぷりの表情が説得力を感じさせる。

 健康に気を使うこと。それは仕事に対する責任感の表れだ。クリニックの先生の言葉で意識が変わった。「1回の食事が、未来の自分に投資できるチャンスなんだよ」。体に負担をかけない食事をすることに目覚めた。

 「体の細胞はある一定の期間を経て生まれ変わるサイクルがある。でもそこに良い栄養素がなかったら、良い細胞は生まれてこない。それを信じると、5年、10年先のパフォーマンスが、その細胞によって変わるんだとしたら、最善は尽くしたいなと思ったんです」

 そうして心身ともに充実して過ごす20代最後の一年。「今年は突っ走るって決めたんで」。その言葉通りの仕事ぶり。1、2月に舞台「罪と罰」、4、5月にミュージカル「キンキーブーツ」、そして今月スタートのフジテレビ系ドラマ「TWO WEEKS」に主演。攻めの一年となっている。

 以前は「絶対にやりたくない」と思っていたことも「作品のためなら」と思うようになった。その一つが歌。今回のドラマでは主題歌「Fight for your heart」を担当。CDデビューもする。

 「純粋にこの年齢になって、自分たちの作品をより多くの人に見てもらうことに凄く貪欲になってきた。だから、今回も主題歌を自分が担当することはフックになると思った。どんな意見があってもいいんです。ドラマに興味が向くのであればいいと思う。こんなに多くの時間を割いて、寝る間も惜しまず作ってるスタッフやキャストの頑張りを見てほしいじゃないですか」

 三浦にとって、朝食を食べることも、主題歌を歌うことも、全ては作品に力を注ぐためにある。

 私生活のおめでたい話も楽しみな年齢になった。だが「僕は35歳か40歳までは結婚しないですよ」と笑顔。「これから先を思い描いたビジョンがあるので、まずは自分の進む道をしっかり構築して、見据えていけると思ったら結婚すればいいって思ってますね」。朝食を作ってくれるパートナーが現れる日は、もう少し先になりそうだ。

 ≪主演ドラマ16日スタート≫16日にスタートする「TWO WEEKS」(火曜後9・00)は、スリリングな展開が連続するサスペンス。三浦が演じる結城は、白血病を患う8歳の娘のために闘う男。ドナーとして骨髄移植を待つが、手術まで2週間という時に殺人の濡れぎぬを着せられて逮捕されてしまう。娘の命を救うため、決死の逃亡に打って出る。29歳になり父親役のオファーが来るようになった。「新鮮ですね。そういう年齢になったんだって興奮します」と笑った。父性愛、事件、アクションなどさまざまな要素が詰まった作品。「結城はずっと追い込まれてるんです。走って、逃げて、ボコボコにされて。毎回話の最後に、病院で無邪気に笑って過ごしてる娘の姿が写るんですよ。結城の姿と対照的で印象に残りますよ」とPRした。

 ◆三浦 春馬(みうら・はるま)1990年(平2)4月5日生まれ、茨城県出身の29歳。子役として活動し、7歳でドラマデビュー。06年のドラマ「14才の母」、07年の映画「恋空」などでブレーク。08年の映画「奈緒子」で第63回毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞。主演作に映画「君に届け」「進撃の巨人」など。1メートル78、血液型AB。

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