文化功労者に「UFO」など作曲の都倉俊一氏、片岡仁左衛門ら

[ 2018年10月27日 05:30 ]

文化功労者に選出された都倉俊一氏
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 政府は26日、2018年度の文化勲章を、劇作・評論の山崎正和氏(84)ら5氏に贈ることを決めた。文化功労者には大衆音楽・音楽著作権の都倉俊一氏(70)、歌舞伎の片岡仁左衛門(74)ら20人を選んだ。文化勲章の授与式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同5日に東京都内のホテルで行われる。

 文化功労者に選ばれた都倉俊一さんは、山本リンダの「どうにもとまらない」、ピンク・レディーの「UFO」など、数々のヒット曲の作曲を手掛けた。「ポップカルチャーが躍進した高度成長の時代に巻き込まれ、がむしゃらに音楽文化をつくってきた」と、ほほ笑む。

 ビートルズに衝撃を受け、高校時代を過ごしたドイツでバンドも組んだが「人前でのパフォーマンスは得意ではない」と作曲の道へ。作詞家阿久悠さんと組んでヒットを連発し、ピンク・レディーの爆発的人気は「今考えても不思議なぐらい」。音楽界の今後を見据え「いつの時代も人間の情緒は変わらない。そこに僕の勝負がある」と力を込めた。

 片岡仁左衛門は会見で「身に余る思い」と恐縮しながらも選出を喜んだ。来年で初舞台から70年。「さらに古典を掘り下げ、歌舞伎をご存じない方にも訴え掛けたい。死ぬまで修業。終点はない」と今後の抱負を語った。文化功労者の連絡は、自宅で先輩の舞台映像を研究中に受け「びっくりしました。仏壇に手を合わせ父(十三代目仁左衛門さん)と母、ご先祖に報告しました」。

 笠谷幸生さん(75)は1972年の冬季五輪札幌大会スキー・ジャンプ70メートル級(現ノーマルヒル)の金メダリスト。冬季五輪で日本初の快挙を成し遂げた46年後、文化功労者に決まり「名誉なこと」と静かに喜んだ。

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2018年10月27日のニュース