GG佐藤“名付け親”沙知代さんしのぶ「厳しさの中に愛があった」

[ 2017年12月9日 06:38 ]

野村沙知代さん死去

野村沙知代さんの思い出を語るG.G.佐藤こと佐藤隆彦さん
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 沙知代さんが率いた少年野球チーム「港東ムース」で指導を受けた元プロ野球選手のG.G.佐藤こと佐藤隆彦さん(39)は「人生の中で一番きつかった3年間。精神論や人としてという部分を叩き込まれた。原点であり恩人」と感謝した。

 港東ムースは88年結成。01年の解散まで、複数のプロ野球選手を輩出した。佐藤さんは90、91年に日本一に輝いた時のメンバーだ。沙知代さんについて、「本当に厳しかったし怖い人でした。保護者にも“褒めて叱って育てるのよ”と言ってたのを覚えてます」。

 沙知代さんも佐藤さんをよく覚えており、「そりゃもう、可愛がりましたよ。張り飛ばして、ぶっ飛ばして育てた」と話していた。08年の北京五輪で致命的な落球をした時にはメディアを通じ「一番の欠点が出た。気が小さすぎる。寝てんじゃねえよ!」と叱咤咤(しった)していた。

 「G.G.佐藤」の名付け親でもある。「中学1年の練習初日に“しゃきっとしろ!ジジイじゃないんだから”と怒鳴られたのがきっかけ」と明かす。

 港東ムース卒業後も気にかけてくれたといい「振り返れば厳しさの中に愛があった」。プロ入り後は会う機会がなかったというが、今もチームメートとの同窓会で、沙知代さんの話題に花を咲かす。「感謝しかありません」と恩師をしのんだ。

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2017年12月9日のニュース