浅香光代、沙知代さんとの“騒動”水に流す「今となっては笑い話」

野村沙知代さん死去

野村沙知代さんとの想い出を語る浅香光代
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　野村沙知代さんの突然の訃報に、ミッチー・サッチー騒動を繰り広げた女優の浅香光代（８９）が８日夜、東京・浅草の自宅で取材に応じ「死んだら仏様。向こう（あの世）に行ったら静かにして嫌われないようにね」とお別れの言葉を送った。自身の勝利で決着した騒動も「今となっては笑い話」と水に流した。

　訃報は友人からの電話で知った。騒動後は会っておらず「アタシよか元気だったから、長生きすると思ってた。驚いたよ」と、率直な思いを明かした。

　１９９９年３月、友人だった沙知代さんに衆院選繰り上げ当選の可能性が出たことを、ラジオ番組で「あんな人はもう嫌」と批判して始まった「ミッチー・サッチー騒動」。沙知代さんが「どうせ売名行為」と応戦したことで過熱し、故十勝花子さんや渡部絵美（５８）ら他の芸能人を巻き込んで炎上した。

　浅香は同７月、９６年の衆院選出馬時、沙知代さんが学歴を詐称していたとして刑事告発。０１年に沙知代さんが脱税容疑で逮捕されたことで、騒動は浅香側の“勝利”となったが「今となっては笑い話」と水に流した。

　野村克也氏がヤクルトの監督時代、克也氏と親しかった内縁の夫の俳優世志凡太（８３）に紹介され、親交が始まった。「着物や指輪を貸してあげると“私の物”って返してくれなかった。こんな人、日本にいるのかって思うぐらい傍若無人」と笑いながら振り返った。

　騒動前の最後の会話は「全国区にしてあげたのは私のおかげよ」と言われたこと。恨みつらみはなく「死んだら仏様。私もやがて逝ったら、向こう（あの世）で“その節はどうも”ってあいさつしたい」と悼んだ。最後に「沙知代さんにかけてあげたい言葉は？」と聞くと「向こうでは静かにして嫌われないようにね」と、皮肉を交えながらも愛のある助言を送った。