「真田丸」の“夏”「大坂編」は父・昌幸の悲哀 信繁の輝きと対照

[ 2016年4月10日 09:00 ]

「真田丸」で真田信繁(堺雅人)の父・昌幸を演じる草刈正雄(C)NHK

 俳優の堺雅人(42)が主演を務めるNHK大河ドラマ「真田丸」(日曜後8・00)は、10日放送の第14回から「大坂編」に突入する。第一次上田合戦で徳川勢を撃退して名を挙げた真田家。堺扮する真田信繁が豊臣秀吉に従い、人質として仕える大坂編は、春夏秋冬で例えるなら「夏」の幕開け。制作統括の屋敷陽太郎チーフ・プロデューサーは、華やかな大坂で輝く信繁の姿が描かれる一方、草刈正雄(63)扮する父・昌幸の悲哀とのコントラストが鮮明になると見どころを語った。

 堺が「田舎で青春を過ごした人が都会で就職して、コネで中枢に入れて政策会議に参加している。楽しいサラリーマン生活を送っている感じで、充実した毎日を送っております」と絶妙な例えで述べたように、信繁は大坂編で秀吉ら豊臣家に振り回されながらも人として成長していく。

 対して、戦国の世で、時に息子の信繁もあざむく軍略で武功を積んだ昌幸。第13回までの「春」は勇ましく頼りがいある男のイメージだが、大坂編は能力に陰りが出てくる昌幸が描かれる。屋敷氏は「策略のうまさがだんだん通用していかなくなっていく悲しさが出てきます」と昌幸の変化に言及した。

 偉大な父の背中をずっと見てきた信繁は大坂で成長するとともに、父のやり方に疑問を抱き始める。「昌幸は“戦国”を引きずってしまうのです。自分の成功体験がたくさんあるので。そういうことは、今でもいっぱいありますよね。ある段階で成功した人が、その論理を貫こうとしても、実は時代の流れは大きく変わっていて…というような。その悲哀のようなものが昌幸に出てきている台本だと思います」。

 時代の潮流に乗り、子が父を追い抜く世代交代は現代社会でもあること。「戦争で決めるしかなかった時代に、秀吉という圧倒的な権力ができて『オレがルールなんだ』という時代になった。でも、昌幸はそれまでの成功体験にしがみついてしまう。大坂で当時の最先端のものを見ている信繁とは異なり、兄・信幸(大泉洋)は地方(上田)に残っていますが、父のやり方で大丈夫なのだろうか?と身近にいる者も疑問を抱く。兄弟ともに父を超えていく姿を丁寧に描いていきます」。親の背中が小さく見えてしまった瞬間…。寂しくも共感を呼ぶ場面が満載の「大坂編」になりそうだ。

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