勘三郎さん孫 平成中村座に初お目見え 来春、浅草寺で公演

[ 2014年12月24日 05:30 ]

長男・七緒八君を抱く中村勘九郎

 歌舞伎俳優の中村勘九郎(33)、七之助(31)が23日、京都市内で来年4、5月に東京・浅草寺の境内で「平成中村座」公演を行うことを発表した。

 2人の父・中村勘三郎さん(享年57)が2000年11月、浅草・隅田公園に江戸時代の芝居小屋を復活させた舞台。今年7月、米ニューヨークで「平成中村座」と銘打って公演を行ったが、一昨年12月に勘三郎さんが亡くなって以降、国内では3年ぶりだ。勘九郎は「ただただ、うれしい。父の精神を受け継いで一生懸命やります」。七之助も「兄弟で力を合わせて走り続けたい」と意気込みを語った。

 今回は、浅草寺境内に建設する仮設劇場で上演。演目は「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」「幡随長兵衛」など昼夜6作。「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」で、勘九郎の長男・七緒八(なおや)君(3)が、平成中村座に初お目見え。勘九郎が演じる豆腐買いの娘役で女形に初挑戦する。

 勘九郎は、七緒八君について「父にどんどん似てきているんです。ふとした表情やにらみ付ける顔、歩き方とかそっくり」と感慨深げ。「先日、“ボクはすべての女の子が好きだ”なんて言うんですよ。舞妓(まいこ)さんにも自己紹介するし…。そこは似ないでほしかったな~」と笑わせた。

 また、「魚屋宗五郎」で七之助が演じるお宮は、生前、病室で勘三郎さんが「実はオレはもう一回やりたかった」と話していた役。歌舞伎十八番の「勧進帳」は平成中村座では初披露と話題満載。勘九郎は「天国の父もきっと、“いいんじゃないの?”って言ってくれると思う」と熱演を誓った。

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