三国連太郎さんお別れの会 西田敏行が最後の別れ「実に見事な生涯」

[ 2013年7月19日 17:13 ]

三国連太郎さんの代表作「飢餓海峡」をモチーフに、荒波をイメージした祭壇

 4月14日に亡くなった俳優の三国連太郎さん(享年90)のお別れの会「三国連太郎 海峡を渡る日~お別れの会」が19日、都内のホテルでしめやかに営まれた。

 喪主を長男で俳優の佐藤浩市(52)が務め、代表作「釣りバカ日誌」で、三国さん演じる「スーさん」と名コンビを組んだ「ハマちゃん」役の俳優西田敏行(65)がお別れの言葉を述べた。

 「今、あなたの遺影を前にして、お別れを申し上げるこの現実が信じられません。映画のワンシーンであってくれと、思っています。まぎれもない事実なんだと、22年間ご一緒した映画『釣りバカ日誌』のスタッフ、監督の表情で思い知らされました」と沈痛な表情で祭壇に向かって語りかけた西田。「三国連太郎さん、あなたが歩んだ役者道は誰一人まねすることのできないあなただけの一本道です。そして、肉体・佐藤政雄は逝き、役者・三国連太郎は見事に昇華しました。実に見事な生涯でした。同世代に生きた後輩として、誇りに思います。その誇りを胸に、私の役者道を命尽きるまで、歩む決意をしました。三国連太郎さん、本当にありがとうございました」と感謝の言葉で締めくくった。

 お別れの会のタイトル「海峡を渡る日」は、映画界を海峡を渡るように生きてきた三国さんの代表作である「飢餓海峡」(1965年)をちなんで佐藤が名付けたもの。胡蝶蘭50本、トルコキキョウ400本、菊1000本、カスミソウ400本など、計5000本の花で飾られた祭壇は「飢餓海峡」をモチーフに、海(荒波)を表現し、波乱万丈だった故人の人生を菊のラインで表している。遺影は2000年に沼津の魚市場で撮影されたものだという。

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