開幕3日前巨人に激震!オドーアが電撃退団 メジャー178発新助っ人が2軍調整拒否 OP戦0発0打点

[ 2024年3月27日 05:30 ]

公式戦に出場しないまま退団することが決まったオドーア
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 巨人は26日、新外国人のルーグネッド・オドーア外野手(30=前パドレス)が退団すると発表した。メジャー通算178本塁打を誇る左打ちの長距離砲はポイントゲッターとして期待されたが、オープン戦は12試合で打率.176、0本塁打、0打点と低迷。阿部慎之助監督(45)が開幕メンバーを外して2軍での再調整を提案したが、助っ人からは退団の申し出があり、球団も了承した。

 開幕を3日後に控えたチームに激震が走った。東京ドームでの全体練習後、阿部監督は不参加だったオドーアについて「球団から報告があると思います」と言葉を濁していたが、その後に都内で午後6時30分から開催された激励会の最中に「電撃退団」のリリースが流れた。

 20年以来4年ぶりのリーグ優勝へ向け、オフの補強の目玉がオドーアだった。ベネズエラ出身でメジャー通算178本塁打をマークした左の大砲。本職は二塁ながら球団は右翼での起用を見越して補強した。岡本和、坂本ら中軸の後ろでのポイントゲッターとして期待したが調子が上向かず、オープン戦も12試合で34打数6安打、打率・176、0本塁打、0打点。キャンプから外野のレギュラー白紙を強調してきた阿部監督はオドーアを特別扱いせず、開幕1軍のメンバーから外して2軍で調整させる構想を伝えたが、助っ人は拒否するどころか帰国まで希望してきた。

 吉村禎章編成本部長はオドーアと何度も対話を重ねてきたことを明かし「ファームに落ちることは受け入れられないということだった。何度も話し、説明を続けたが、彼の気持ちは変わらなかった」と説明。「1軍で試合に出すという確約はない。最終的に受け入れることができないと。契約は解除してくれと」と理解を得られなかったとした。

 チームに合流した2月中旬の入団会見ではチームの禁止事項であるひげをそり落とすなど“優等生”ぶりを見せる一方、奇抜な髪形も披露していたオドーア。野球に対する熱い思いを胸に異国でプレーを続けてきたが、年俸2億円の助っ人が公式戦に一試合も出場することなく退団が決まった。正式な手続きは後日、行われる予定だ。

 昨季リーグ王者の阪神を本拠地の東京ドームに迎える29日の開幕戦は待ってくれない。オフに描いていた構想とは大きく変わったが、外野陣はドラフト3位の佐々木(日立製作所)、松原、萩尾ら若手がオープン戦でアピールし、長野、丸、梶谷らベテランも健在。現在は2軍で調整中だが、秋広、オコエもいる。阿部巨人は一丸でシーズンへと向かう。

 ◇ルーグネッド・オドーア 1994年2月3日生まれ、ベネズエラ出身の30歳。11年にレンジャーズと契約して14年にメジャーデビューし、16、17、19年は30本塁打以上。21年はヤンキース、22年はオリオールズ、昨年はパドレスに所属。17年にWBCベネズエラ代表。メジャー通算成績は1154試合で打率.230、178本塁打、568打点。1メートル80、90キロ。右投げ左打ち。

 【巨人お騒がせ退団助っ人】

 ☆エリック・ヒルマン(97~98年)ロッテでは2年間で26勝も巨人に加入した97年は2試合計6回を投げただけ。「小錦が乗っている感じ」と左肩の違和感を訴え続け、98年は登板がないまま5月末に解雇。

 ☆ダン・ミセリ(05年)抑えを期待されたが4試合で0勝2敗、防御率23.63の不振を極め、4月19日に退団。直後に家族と浅草で人力車に乗り、観光を楽しんだ。 
 
☆タフィ・ローズ(04~05年)2年目の05年、4月26日のヤクルト戦で緩慢な守備を弘田コーチに指摘され激高し、つかみかかろうとした。「ジャイアンツ大嫌い!」と不満を爆発。8月に右肩の治療のため帰国し、そのまま退団。
 
 ☆ブライアン・バニスター(11年)3月11日に東日本大震災が発生し、原発事故への不安を理由に同15日に無断で帰国。制限選手となり、4月26日に任意引退選手として公示され、一試合も投げずに終わった。

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