ドジャース・大谷が投球プログラムを再開 7カ月ぶりグラウンドで50球 来季二刀流完全復活へ第一歩

[ 2024年3月27日 01:30 ]

<ドジャース・エンゼルス>アイアトン通訳に撮影を任せてキャッチボールする大谷(撮影・白鳥 佳樹)
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 ドジャースの大谷翔平投手(29)が25日(日本時間26日)、古巣のエンゼルスとのオープン戦前に昨年9月の右肘手術後では初となる公の場でのキャッチボールを再開した。グラウンドでの投球練習は右肘じん帯損傷が判明した昨年8月23日以来で、最大15メートルの距離で実施。今季は打者に専念するが、二刀流での完全復活を目指す来季を見据え、力強く一歩を踏み出した。

 水原氏に関する会見が終了した直後だった。グラブを手にグラウンドに現れた大谷は、三塁後方の芝生の部分で球団スタッフとキャッチボールを始めた。恐る恐る、ではない。セットポジションからゆったりとした動作で、力強い球を次々と投げ込んだ。

 昨年9月19日に右肘手術を受けてから初めて投球プログラムを再開。グラウンドでの投球練習は昨年8月以来、約7カ月ぶりだ。約5分間の1セット目を終えると休憩を挟み、再び約7分間のキャッチボール。距離は最大15メートルで計50球を投じた。デーブ・ロバーツ監督は「(大谷と)良い対話がたくさんできた。彼はやや不安を感じているが、これからも前に進み続けたいと思っている」と語った。

 25年の投手復帰へ向け、始動に大きな変化を加えた。以前はセットポジションで両足を平行にそろえて立っていたが、この日は左足を一足分、前に置いた。そこから弾むように左足を高く上げ、右腕を振る。昨年4月の練習では一足分、下げてから投げたことがあったが、今回は真逆の動き。スムーズな体重移動、右肘への負担軽減、ピッチクロック対策で“始動”を分かりやすくする、などさまざまな狙いが考えられる。二刀流での完全復活へ、新たな取り組みがもう始まっている。

 ロバーツ監督は今後について「2日以内にまた投げる」と説明した。18年10月1日に最初に右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた際は術後158日後にキャッチボールを再開したが、腱の移植と人工じん帯を用いた補強を一緒に行う「ハイブリッド方式」だった今回は術後188日後。今後も焦らず、余裕を持って復帰ロードを歩む。

 すでに米メディアはド軍とカブスが25年に日本で行う開幕戦への参加を非公式に通達されたと報じている。二刀流復活の初戦の舞台が母国となる可能性もあるが、まずは地道にリハビリを進める。(柳原 直之)

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