【センバツ】延長サヨナラ勝ちの初出場・熊本国府 流れを呼んだのは初回の重盗阻止

[ 2024年3月18日 19:50 ]

第96回選抜高校野球大会第1日第3試合   熊本国府2―1近江 ( 2024年3月18日    甲子園 )

センバツ高校野球<熊本国府・近江>サヨナラ勝ちで初戦を突破し、帽子やヘルメットを胸に当てて校歌を歌う熊本国府ナイン(撮影・北條 貴史)
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 初出場の熊本国府が延長10回タイブレークの末にサヨナラ勝ち。初陣の緊張を解きほぐし、流れを呼び込んだのは初回の守備だった。エース・坂井理人(3年)が2安打などで招いた2死一、三塁。甲子園常連校の近江(滋賀)が重盗を仕掛けてきた。一塁走者がスタートし、捕手の二塁送球に合わせて三塁走者が本塁へ。浮き足立つ守備陣の隙を突いてきたが、見事なプレーで切り抜けた。

 捕手・寺尾真洸(まひろ=3年)が二塁送球すると、三塁走者のスタートを見て二塁手の野田希主将(3年)が二塁ベース前でカットして返球。三塁走者を本塁でタッチアウトにした。「あれは何度も練習してきたプレーです。三塁ランナーがスタートしなくても(カットせずに)二塁で刺せるように低く送球した」。そう振り返った寺尾は絶妙の判断でカットし、本塁への返球も完璧だった野田主将のプレーに「野田は1年から試合に出てますからね」と続けた。

 低反発バットの導入で足を絡めた攻撃が増えることを想定。その備えとして、山田祐揮監督の指導で走者を付けた守備練習を繰り返してきた。とはいえ、練習試合を含めて実戦では初めて体験するプレー。それを甲子園の舞台で、しかも初回に決めて「少し浮き足立っていたけど、あれで相手の流れを止められた」。寺尾の言葉通り、延長10回のサヨナラ勝ちにつながった。

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