【センバツ】田辺エース寺西 惜敗も“主役”の直球勝負、気迫139球「星稜も同じ高校生…最終回悔しい」

[ 2024年3月18日 16:31 ]

第96回選抜高校野球大会第1日第2試合   田辺2―4星稜 ( 2024年3月18日    甲子園 )

センバツ高校野球<田辺・星稜>9回1死二、三塁、勝ち越し2点適時打を浴びて渋い表情の田辺・寺西(撮影・北條 貴史)
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 第96回選抜高等学校野球大会(センバツ)は18日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕し、13日間(準々決勝、準決勝翌日の休養日を含む)に及ぶ熱戦の幕が開いた。第2試合では、21世紀枠で76年ぶり3度目出場の田辺(和歌山)が2―4で、昨秋の明治神宮大会を制した星稜(石川)に惜しくも敗戦。76年ぶりの勝利はならなかった。

 大きな拍手を浴びて聖地を後にしたエース寺西邦右。139球を投げ抜き、強気の直球で秋の神宮大会王者に立ち向かった。

 堂々のピッチングを振り返った寺西は「最終回まで同点で、理想通りの試合ができていた。最終回の星稜の攻撃を何とかしのぎたかったが、打たれてしまったのは悔しい」と唇をかみしめた。相手は秋の王者という点については「星稜も同じ高校生なので、そこは気にしないようにやろうと」との言葉通り、球場の注目を一番集めたのは、優勝候補に臆することなく最後まで腕を振り続けた寺西だった。

 大歓声を浴びたものの、初日で姿を消すことになり「全校応援でみんな来てくれた。声援は力になった。いい試合はできたけど、1回勝ちたかった」と応援に勝利で応えたかったと最後まで悔しそうな表情を見せた。

 田辺は、1点を追う3回2死二塁から岡本和樹(3年)の右前適時打で同点。再び1点を負った4回1死三塁からは前田海翔(2年)のスクイズで追いついた。投げては先発の寺西が切れのある直球で秋の王者・星稜打線を翻ろう。8回まで互角以上の戦いを演じた。

 しかし2―2で迎えた9回。1死後に連打を浴び、暴投で1死二、三塁のピンチを背負うと、代打・東に自慢の直球を右前に運ばれ2点の勝ち越しを許した。

 2点を追う9回にも1死二、三塁と一打同店のチャンスをつくるも、7番・尾崎が空振り三振、8番・山根が一ゴロに倒れ無念の3アウト。最後の最後に力尽きた。

 ▼山本陣世 アルプルが満員で、応援の声もよく聞こえた。だからこそ1回戦で終わったのは悔しい。

 ▼山本結翔主将 あんなに埋まると思ってなかったんですけど、田辺市民の人も駆けつけてくれてアルプススタンドが満員でとても声援が大きくて力になりました。全員がまた甲子園に来たいと思っていると思うので、帰ってこられるように、これからも頑張っていきたい。

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