基本練習コツコツと…巨人、現れてきた“川相塾”の成果 5月反攻を呼んだ守備力の向上

[ 2023年5月25日 07:45 ]

昨年11月の秋季キャンプで指導する巨人・川相総合コーチ
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 練習はうそをつかない。特に守備は、やればやるだけ上達する。それは少年野球でも、プロ野球でも変わらないのかもしれない。

 開幕から苦しい戦いが続く巨人が、5月に入り今季初の5連勝をマークするなど、徐々にチーム力は上向いてきた。4月は25試合で12失策だったが、5月に入って17試合でわずか3失策(23日現在)と安定しているのが好調の一因に挙げられる。16日のヤクルト戦から6試合連続で無失策など、失策絡みのムダな失点が減っている。

 21日の中日戦では育成ドラフト1位で入団した松井がプロ初登板初先発のマウンドに上がった。この試合では中山、坂本の二遊間コンビの好守もあって、松井は5回無失点で初勝利を挙げた。試合後、守備面について振られた原監督は「それは川相コーチが喜ぶでしょう」とコメントした。

 昨シーズン後に就任した川相総合コーチは、秋から選手たちに基本練習を徹底させてきた。キャンプが終わり、オープン戦でも手のひらサイズの極小グラブでの捕球練習や、ショートバウンドなどの反復練習を継続。開幕後も、試合前にその練習を繰り返している。球際に強い守備が、5月反攻につながった。

 また、元木作戦兼内野守備コーチは柔らかい特殊球を使用し、至近距離からのノックを打つ練習を取り入れた。目を慣らし、打球への反応が良くなる効果があったのかもしれない。

 4位に終わった昨年は、リーグワースト2位の82失策だった。巻き返しを期す今季、守備力がチームの順位にどう影響するのか、注目している。(記者コラム・川島 毅洋)

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