阪神・木浪 「必死にくらいついた」“天敵”吉村撃ちで早期降板に追い込んだ! 近本とマルチ&適時打競演

[ 2023年5月25日 06:00 ]

セ・リーグ   阪神6―5ヤクルト ( 2023年5月24日    神宮 )

<ヤ・神>6回、木浪は左前打を放つ(撮影・平嶋 理子)
Photo By スポニチ

 岡田阪神が誇る8番・木浪、1番・近本の「キナチカ」コンビがそろって2安打1打点をマーク。同学年2人で試合中盤の打線をけん引し、逆転勝利への道筋を切り開いた。

 「追いついた直後のいい流れでした。併殺崩れでも、いいくらいの気持ちで必死に食らいつきました」

 まずは木浪だ。1点ビハインドで迎えた4回、同点に追いつき、なおも1死満塁。ヤクルト先発・吉村に2球で追い込まれたが、ファウル1球を挟んだ4球目、外角低めのボールゾーンの直球を片手一本で捉え、三遊間を抜いた。2点目を叩き出し、この日の試合前まで阪神戦3試合2勝0敗、防御率1・06を誇った“天敵”を早期降板に追い込んだ。

 まだ終わらない。同点で迎えた6回2死でも「恐怖の8番」の本領を発揮。「チャンスメークできたのが大きかった」。相手2番手の左腕・山本が投じた外角直球を三塁線へはじき返した。続く西勇の二塁打で2死二、三塁と好機拡大。頼れる虎のリードオフマン・近本へとつないだ。

 「なんとか…という思いだった。いい当たりではなかったけど、タイムリーになってくれて良かった」

 近本の打球は二塁ベース寄りのボテボテの当たりだった。だが、俊足が相手守備を乱した。警戒し、焦った二塁手・山田が一塁悪送球(記録は二塁適時内野安打と失策)。足でもぎ取った一打で、得点圏打率はリーグトップを独走する・500(36打数18安打)に上昇。吉村にボディーブローを打ち込んだ3回の中前打と合わせ、今季16度目マルチ。8番が出塁して1番が還す“鉄板パターン”が、この日も機能した。

 球宴のファン投票ではともに遊撃、外野手部門でトップを快走。他球団に恐怖を与え続ける「キナチカ」コンビが、猛虎の独走をさらに加速させる。(石崎 祥平)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月25日のニュース