巨人・田中千晴 プロ初勝利の記念球は「大勢さんに」 スタンドどよめくも「渡したいっす、僕は」

[ 2023年5月25日 01:32 ]

セ・リーグ   巨人5―4DeNA ( 2023年5月25日    東京D )

<巨・D>プロ初勝利の田中千はファンとハイタッチ (撮影・西川祐介)
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 巨人のドラフト3位ルーキー右腕、田中千晴投手(22=国学院大)が25日のDeNA戦(東京D)で待望のプロ初勝利をマークした。

 3―3で迎えた5回2死走者なしの場面から3番手として登板し、イニングまたぎで1回1/3を投げて無安打無失点。直後の6回に味方打線が吉川の中前適時打、坂本の左中間への適時二塁打で2点を挙げて逆転勝利を収め、田中千にうれしい初勝利が転がり込んだ。

 1点リードの9回は守護神・大勢が3者凡退で仕留めて勝利。試合終了の瞬間も表情が緩むことはなかったが、笑顔の原辰徳監督(64)に握手を求められて記念撮影となると、さすがにニッコリ。プロ初のお立ち台に上がった。

 プロ初勝利の気持ちを聞かれると「あのー…。全然…僕の力で…あの…つかみ取った勝利投手じゃなくて。皆さんのおかげでもらった1勝なので。次はしっかり自分の力で勝利投手になれるように頑張ります」と初々しく第一声。そして、プロ初勝利の記念球について聞かれると「えーと。大勢さんに。毎回、毎回、あの…。ホールドを取った時もボールをいただいてたので、これをお返ししたいと思います」と1年先輩の大勢投手(23)にプレゼントすると“仰天発言”を口にした。

 スタンドからどよめきが起こり、インタビュアーも「いいんですか?」と“動揺”するなか、「うーん、ま、渡したいっす、僕は」と笑顔の田中千。

 前日24日のDeNA戦(東京D)で戸郷翔征投手(23)が完封勝利した際には試合後のベンチにブルペン陣が勢ぞろいしてお立ち台の戸郷に拍手喝采を送っていたが「きのうは翔征が一人で投げ抜いてくれて。僕らは本当にゼロで抑えることを考えてみんなで頑張ってますので。みんなでつないで抑えられて本当にきょうは良かったです」とリリーフ陣の“結束”も口にした。

 一度は2軍降格も経て前日24日に再昇格を果たしたばかり。登板11試合目での初勝利となった。今月6日に登録抹消になった際には高梨雄平投手(30)から「感謝の心を持って1軍に上がって来い」と言葉をかけられたそうで「本当に感謝の気持ちを持ってマウンドに立ってきょうは投げれたので。本当に良かったです」と先輩にも感謝した。

 初のお立ち台とあってインタビュアーから“自己紹介”を促されると、一瞬ひるみながらも、すぐに気を取り直し「ドラフト3位の田中千晴です。えー…好きな食べ物はいちご大福。趣味はギターをひくことです。これからもよろしくお願いしま~す!」と元気に声を張り上げていた。

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