オリ・宮城 能見氏を格下にしたい!? 「40代後半までやる。超えるために長くやる」 師弟対談後編

[ 2023年1月3日 05:00 ]

ししまいのパペットを手に宮城(左)に噛みつく能見氏(撮影・平嶋 理子)
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 本紙専属評論家に就任した元阪神、オリックスの能見篤史氏(43)とオリックス・宮城大弥投手(21)との新春対談後編。宮城は将来的に能見氏の通算104勝を超える意欲を示し、「能見さんを格下にしたい」と独特の表現で決意を新たにした。親子ほど年齢が離れていても本音を言い合える間柄の2人。前編に続き、軽妙な掛け合いを演じた。(取材・構成=湯澤 涼)

 能見 さて今年は15勝をノルマにしたけど、3年連続2桁勝利となれば、この若さでそうなったら、すごいこと。そうなったらの話だけどね。

 宮城 頑張ります。

 能見 日本シリーズという大舞台を、この若さで経験できたし、めちゃくちゃ成長しているけど、その分、一球の怖さを覚えてきているやろ?昨年も最初の登板だった3月26日西武戦で、初回に山川選手に3ランを打たれた。その後そんなに打たれていないのに、その一球が気になって慎重になっていた。そこを心配しているけどね、これから先は。

 宮城 若さが出ました…。ちなみに、リーグ連覇した後の会見で「日本一になって、能見さんを引退させたい」と上から目線で言ってしまったことも、若さが出ました。

 能見 性格上、周りが見えすぎちゃうのが逆に試合で出るよね。去年の千葉でのロッテ戦(9月4日、6回途中2失点で2桁10勝目)。右打者へのクロスファイアで審判のボール判定にムキになって。ブルペンで映像を見ていたら、「これはアカン」と。言いに行ったら、もう監督から「違うだろ」って怒られていた(笑い)

 宮城 1年目は(ストライクと)取ってくれていたから…。

 能見 トラックマンできっちり出ていて、どう見てもボール。角度が良すぎて、そう(ストライクに)見えるけど、外れていて。だから「ボールだから」と言っても、宮城は「いやストライクです」とか言うから、監督が気づいて「そこじゃないだろ」って。

 宮城 入っていました。

 能見 ボールです(笑い)。まあロッテの佐々木朗希君や、ヤクルトの奥川君とかすごい同期がいる中で、先発ローテーションを守っているというところでは、今の段階では上だけどね。ボール自体は、その中で一番遅いんで。そのうち佐々木朗希君に抜かれそうだけど、刺激し合いながらね。

 宮城 どうせ超されるんで。僕らを引っ張っていくのは彼(佐々木朗)なので。僕はおとなしく。その立ち位置が、めっちゃ楽です。

 能見 ブレないね。性格上、上に立ちたくないタイプだよね。

 宮城 下です。スーッて上がってきた時に、(佐々木朗の)一つ下くらいのところにいられたら。その時、能見さんは僕の下にいます。

 能見 めちゃくちゃ面白いけど…僕にはこう接してくるけど平野(佳)にはしないね。平野の方が僕より年下なのに。平野に絡んでいったらマジギレされると思っているやろ?

 宮城 能見さんも平野さんも、長く一線で活躍される方は、すごいと思っていて。それで僕の一番の目標は(現役を)40代後半までやること。能見さんの年齢も超えて、ずっと先発ローテーションで。能見さんを超えるためにも長くやらないと。能見さんを格下にしたいんです。

 能見 もっと柔らかい言葉ないの?

 宮城 あっ、能見さんを下に見たいんで。

 能見 一緒や(笑い)

 宮城 能見さん、通算104勝ですよね。もし僕が105勝だと大した差がないので。150勝くらいして、能見さんを下に見たい。それをするためには、長い野球人生にしないといけないので。

 能見 転機だとは思うよ。ずっと組んでいた伏見が日本ハムに移籍してね。自分で考える方向に進めば、いい方向に出ると思う。もう少しイニングを伸ばしていただけると助かるんですけどね。(山本)由伸が投げてくれるのは分かるけど、(その次は)宮城が来るかと思いきや、田嶋の方がイニングは放ってくれるのでね。そこは厳しめに。

 宮城 一応ちょっと伸びているんです(21年は147回。22年は148回1/3)。今年は150~160回は行きたいです。

 能見 ちなみに茶髪、似合っていないよ。まあ、いいけど。また丸刈りにする日が来るかもしれないし。

 宮城 丸刈りはしたくないです。長ければ長いほど調子がいいので。肩くらいまで伸ばしたい。投げる時、髪の毛で腕の出どころが見えづらいとかあるみたいで、知らないですけど。だめですか?

 能見 だめ(笑い)

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