阪神・大山に岡田監督「ちょっとつかみかけたんちゃうか」 直伝の新打法で豪快140メートル弾

[ 2022年11月20日 05:15 ]

ランチ特打で快音を響かせる大山(撮影・岸 良祐)
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 安芸球場に駆けつけた観衆1900人の視線は、くぎづけとなった。大山が次々と放物線を描く。今キャンプ2度目の佐藤輝との競演となったランチ特打では、145スイングで52発も柵越えした。その後の打撃回りでも左翼後方の「ディアー・ネット」を越える“推定140メートル弾”を放つなど、85スイングで5連発を含む17本の柵越え。慎重に言葉を選びながらも、手応えを感じつつあるようだ。

 「まだ(秋季キャンプから)3週間なので、そんな簡単にできるほど野球は甘くない。実戦をしていないので、手応えとかは正直分からないです。まだまだだと思いますし、“いいな”という感じもある」

 キャンプ初日に岡田監督から直接指導を受け、従来よりもミートポイントを投手寄りに変えた。この日までに3週間弱のキャンプを過ごし、“豪快弾”を放つ確率が格段に増した。そんな背番号3に、指揮官もご満悦だ。

 「ようなった、そらようなってる。最初の時と比べたら、ボール(打球)の質が違うようになったよなあ。なんとなくちょっと(感覚を)つかみかけたんちゃうか。そういうのを継続してやっていったら、2月はまた余計楽しみになるわな」

 来季、岡田監督からは一塁固定の方針を示されており、自らの調整に専念できる環境にある。「アピールしなくていいと言われている。監督が見ているからやるのも変な話ですし、監督がいるからではなくて、しっかり自分でやるべきことを大事にしていきたい」。言葉の端々から、中心選手としての自覚がにじみ出た。(阪井 日向)

 ▽ディアー・ネット 強打者が放つ打球が場外に飛び出すのを防ぐ目的で設置される防球ネット。安芸市営球場では1989年に高さ7メートルの「フィルダー・ネット」を設置したが、94年に入団したメジャー通算226本塁打を誇るディアーのために高さ10メートルの「ディアー・ネット」を急きょ増設している。

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