阪神・ケラー「最高の経験」甲子園初セーブ 直球で押し込み頼もし3人斬り「確かに自信に」

[ 2022年8月31日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1―0広島 ( 2022年8月30日    甲子園 )

<神・広>虎党に応える大山(左)とケラー(撮影・成瀬 徹)
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 盤石の投球だった。初めて甲子園でのセーブ機会を16球で終えた阪神・ケラーは、これまた初のヒーローインタビューで喜びを爆発させた。「タイガースファンズ。サイコウデス」。詰めかけた虎党の拍手を、最後まで気持ちよさそうに浴びた。

 「(マウンドへ上がった時の)雰囲気は本当に言葉にできないくらいのものでした。長い間、甲子園で投げられていなかったので、セーブシチュエーションだったり、お立ち台というのを経験させてもらえたので、気持ち良かったし、最高の経験になりました」

 1点優勢の9回。緊迫した場面でも淡々と打者と対峙(たいじ)した。先頭の野間を左飛に打ち取ると、続く西川は二ゴロ。最後は松山を再び二ゴロに料理した。直球で打者3人を押し込んで圧倒。「3者凡退でセーブを取れたということは確かに自信となる」と手応えを口にした。

 開幕直後は2試合連続でセーブに失敗し、2軍降格。6月上旬に再昇格するまで、熱心に取り組んだのがフォークだった。空振りを奪えるまでに磨き上げた新球種は、特に平行カウントで威力を発揮。この日こそ奪三振ゼロに終わったが、6月21日広島戦から前回登板だった8月27日中日戦まで14試合連続で三振を奪った。連続試合無失点の方は16試合に継続。矢野監督は今後の守護神について「いろんな考えの中から選択していく」としながらも、「今のところは、一番後ろはケラーでいこうということになっている」と続けた。

 「勝ちの状況でバトンをもらったからには、その試合を終えられるように頑張っていきたい」。そう言い切れる強さもまた頼もしい。(石崎 祥平)

 《奪三振率リーグトップ》ケラー(神)が9回の1イニングを無失点に抑えて2セーブ目。本拠地の甲子園では初セーブとなった。6月19日からは16試合連続無失点。この日は15試合ぶりに奪三振がなかったが、9イニングあたりの奪三振数を示す奪三振率は15.16で、今季10試合以上に登板した投手では栗林(広)の11.54を上回りリーグトップをキープしている。

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2022年8月31日のニュース