広島・石原の母・衣津美さん 売り出し中の我が子を激励「続けられるところまで頑張って」

[ 2021年5月10日 08:00 ]

母の日特別編(2)広島・石原捕手

双子の弟・弘道さん(右)と記念撮影する3歳頃の石原(母・衣津美さん提供)
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 5月9日は「母の日」。プロ野球選手の母親にとっては、元気にプレーする姿が何よりのプレゼントである。玉村に続く「特別編第2弾」は広島・石原貴規捕手編。母・衣津美さん(48)が本紙を通じて正捕手を目指す息子にエールを送った。(構成・河合 洋介)

 貴規は、大学生の頃はアルバイトもせずに野球に打ち込んでいました。だから「母の日」のたびに「何もできなくてゴメンね」と連絡をくれました。プロ1年目の去年に贈ってくれたのは「フットマッサージ機」。先日の初安打の記念球も贈ってくれるそうなのですが、まだ届いていません。しっかりしているのですが、こういう一面もあるんです。

 小さい頃は、よく言えば落ち着いているというか、ボーッとしているというか。双子の弟と「そこでちょっと待てってや」と言ったら、2人でじーっと待ってくれる。手は掛かりませんでした。

 分かりやすい反抗期みたいなのはなかったですね。“自分から野球をやりたいと言って、お母さんも頑張ってくれている。だから、心配させることはできない”と思っていたみたいで。優しい子だと思います。

 1度だけもの凄く怒ったことがあります。中2の夏休みに宿題を全くやっていなかったのが分かって「野球やめさせるで」って。そしたら、3日間徹夜でやり切っていました。成績が落ちるようなら野球はできないよと言っていたけど、授業は寝ないで聞くし、課題は学校で済ませているから、家で勉強しているのは見たことがない。それで定期テストの5教科が450点を超えていた。賢かったんですかね。

 高校から寮生活。双子一緒に創志学園に進んだので、ふたりで何とか支え合って頑張ってくれるやろうと。双子で良かった。高校生のときに「拝啓」から始まる固い文章の手紙を何度か送ってくれました。それはいまでも大切に持っています。

 心配なのは、極度の人見知りだということ。でも、チームのみなさんがよく声をかけてくれているそうで安心しています。野球は自分で決めた道。自分の思うところまで野球を続けられるような選手になってください。

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