沖縄電力 2人の金城で逆転サヨナラ勝ち JABA九州大会第2日

[ 2021年5月9日 06:25 ]

第73回全国社会人野球JABA九州大会第2日 ( 2021年5月8日    北九州市民ほか )

<沖縄電力・王子>沖縄電力は金城秀のサヨナラ2ランで劇的勝利
Photo By スポニチ

 予選リーグ5試合が行われ、沖縄電力は王子に逆転サヨナラ勝ちした。1―2で迎えた9回1死二塁に代打で出た金城海斗(21)が同点二塁打を放つと、続く金城秀一郎(28)が勝ち越し2ラン。同姓の金城2人が土壇場で連打して試合をひっくり返した。

  1点差の9回裏。“金城トリオ”の末っ子的存在、海斗が劇的な代打同点打を決めた。「真ん中高めのスライダー。1球ごとにみんなが盛り上げてくれたので気持ちが入った」。1死二塁のチャンス。2つの空振りで追い込まれたが、ベンチの声援を背に6球目を左翼フェンス直撃の二塁打に仕留めた。

 沖縄電力には3人の金城姓がいる。長靖(ながやす=32)はDH4番、秀一郎は5番とともに中軸。しかし海斗は入社4年目の21歳で打撃は非凡だがまだ正捕手候補。今季も3月のスポニチ、4月の四国大会で「1打席だけ」と出番は少なかった。それでもまじめに取り組む姿をチームメートは知っていての後押し。代走を送られベンチに帰ると大声援で迎えられた。

 その興奮もさめやらぬ中、秀一郎が初球を鮮やかに左越えに2ラン。「サヨナラ本塁打は人生初。4打席目で初めて来た甘い球を一発で仕留められた」と喜んだ。チームは昨年の都市対抗九州予選で1勝もできず敗退。「採点0のシーズンだった」と秀一郎は唇をかむ。その屈辱を踏まえ、古謝景義監督は「考える野球」を掲げてスキのないチームづくりに着手した。昨年の都市対抗覇者Hondaに続き、04年都市対抗優勝の王子を撃破。沖縄電力が力をつけている。

 <NTT西日本>ルーキー・吉川の好投と俊足好打の3年目、野村の活躍で強豪、Hondaに競り勝った。「盗塁は行けるならいつでも行っていいと言われている」と4回、野村は二塁打で出るとすかさず三盗。足でHondaの先発・中村伊を揺さぶり犠飛で先制のホームを踏んだ。大原周作監督は「チームの積極性を出すなら走塁が一番。目指している成果が出た」と手応えを感じていた。

 ▽第2日成績
NTT西日本2―1Honda
沖縄電力4―2王子
西部ガス4―3東海理化
日本製鉄大分2―1セガサミー
SUBARU1―0三菱自動車倉敷オーシャンズ

続きを表示

この記事のフォト

2021年5月9日のニュース