ヤクルト・田口、開幕2戦目先発有力!低め中心の投球に高津監督「凄く良かった」

[ 2021年3月21日 05:30 ]

オープン戦   ヤクルト1ー2西武 ( 2021年3月20日    メットライフD )

<西・ヤ>ヤクルト先発の田口は初回を8球で終わらせて笑顔を見せる(撮影・篠原 岳夫)
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 周囲を楽しませるのが「身上」だ。コロナ下で試合後は電話での取材対応。ヤクルト・田口は「代わりました、村上です」と切り出した。思わぬ第一声。置かれていたスマートフォンに耳を澄ましていた報道陣の雰囲気も和ませた。すっかりスワローズの一員。お互いの顔が見えぬ取材対応でも笑いを生んだ。

 試合でも自分のペースに引き込んだ。オープン戦最後の登板。「信条」の制球力でテンポよくアウトを重ねた。「しっかりと真っすぐでカウントがとれて、勝負に行くところで持ち球がいいところに決まった」。直球を軸にスライダー、カーブ、チェンジアップを低めに制球。今季から取り組むプレートの一塁側と三塁側の踏み分けも駆使しながら6回を6安打2失点と好投し、開幕ローテーション入りを当確させた。

 後輩たちの活躍も励みだ。母校の広島「新庄」はセンバツに出場中。昨年も出場予定だったが、コロナ禍で中止となった。さまざまな思いを胸に聖地に立つ後輩たちに“旬”な差し入れも。同じOBの日本ハム・堀とともに「バット、ボール、ヤクルトの飲料水を贈りました」と明かした。母校は22日に上田西との初戦に臨む。今月1日に巨人からトレードで加入したばかりだが、早くもヤクルト本社の売り上げにも貢献している。

 先発陣の一角として期待する左腕の順調な仕上がりに高津監督は「全体的に球が低い。彼らしい投球。不利なカウントからでもストライクがとれる。凄く良かった。今日くらい投げられたら内容も含めていい」と信頼を寄せる。中6日で開幕2戦目である27日の阪神戦(神宮)での先発が有力だ。

 「いい準備ができた状態で開幕を迎えられると思います」と田口。あとはシーズンでの好投で、ファンの「心情」をつかむだけだ。(青森 正宣)

 【担当記者フリートーク】田口の特技は「ものまね」。巨人時代、球団公式インスタグラムで「ものまねクイズ」を出題するほどの実力を持つ。同じ投手の菅野やDeNA・今永だけでなく、岡本和や亀井、日本ハム・西川らの打撃フォームもそっくり。特徴を捉え、ファンを楽しませてきた。

 ユニホームは替わっても、そのサービス精神は不変。移籍して間もない5日にはキャッチボール中に小川の「ライアンフォーム」を披露して周囲とコミュニケーションをとる姿もあった。レパートリーは「無限大ですね」と豪語し、新天地の同僚らについても「ちゃんと見れば、みんないけます」と言い切る。これから誰の、どんなものまねを披露するのか。乞うご期待だ。(ヤクルト担当・青森 正宣)

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