【あの人は今】NPB史上初記録持つ元オリックス・宮崎祐樹さん 敏腕保険営業マンとして奮闘

[ 2021年1月14日 18:49 ]

元オリックスの宮崎祐樹さん(提供写真)
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 昨年までオリックスの外野手としてプレーした宮崎祐樹さん(34)は、保険の営業マンとして日々奮闘している。

 長崎日大から亜大を経て、セガサミーに入社。右の強打者として評価を上げ、オリックスから10年ドラフト3位で指名され、入団した。
 
 2年目の12年にNPB史上初となるプロ初安打が初球先頭打者本塁打の快挙。8年間で通算234試合578打数139安打、8本塁打を放ち、打率・240をマーク。「タイソン」の愛称でムードメーカーとしてファンからも愛された。

 一昨年限りで引退。「自分の中では全然未練はなくて。トライアウトを受けて、ダメなら他の道にいこうと。コーチとか話があればいいなと思いましたが、それもなかった。でもコーチをやるだけが指導じゃないと思った」。一番最初に声をかけてくれたアクサ生命で働くことを決めた。保険業界に飛び込むことを決めたのは、現役時に感じた思いがあったからだ。「僕自身が保険関係の人に対して“お金を持ってるから寄ってきてるんだろうな”とか一線を引いていた部分があった。知っておけば絶対自分のプラスになったのに、ということをプロを終えてから知ったからです」。

 昨年1月から勤務。コロナ禍が直撃する中でも野球でのネットワークがつながり、今や全国を駆け回る敏腕営業マンだ。金融関係の勉強も必須。「めちゃくちゃ大変。今も勉強しています。でも机に向かうのは違和感なくやれた。やらなきゃダメだと思ったので。いろんな知識が入ってくるのでわかる楽しさみたいな部分が多い」。

 プロ野球選手は華や夢がある一方で、引退後もコーチなどで残ることができるのは一握り。将来設計の大切さを力説する。「野球だけじゃダメなんだなと思う。現役選手に対しても球団がセミナーを開いて、しっかり将来設計をさせたりとか必要なんじゃないかと個人的には思います。こういう仕事についてより一層そう思う」。
 
 今も野球教室に呼ばれるなど、野球とはつながっている。「めちゃくちゃ良い商品があるんですよ。ぜひ入っていただきたいです」と力説する姿は、新たなパワーにみなぎっている。

<プロフィール>
 宮崎 祐樹(みやざき・ゆうき) 1986年(昭61)11月29日、佐賀県出身の34歳。長崎日大―亜大―セガサミー。10年ドラフト3位でオリックス入団。12年の9月29日・ロッテ戦で、史上初となるプロ初安打が1号プレーボール弾をマーク。19年限りで現役を引退。

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