福岡大大濠 左腕・毛利が4年ぶり聖地導く オリドラ1山下に恩返しを「出場決める」

[ 2020年10月28日 10:05 ]

福岡大大濠の毛利
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 高校野球の秋季九州大会が31日から長崎県で行われる。11月5日までの5日間(3日は休養日)開催され、来春センバツの重要な選考資料となる。福岡大会で優勝した福岡大大濠は140キロ左腕の毛利海大投手(2年)が大黒柱。26日のドラフトでオリックスからドラフト1巡目で指名された山下舜平大からエースを受け継いだ毛利が、チームを17年春以来の甲子園出場に導く。

 福岡大大濠はエース左腕がセンバツ出場の鍵を握っている。偉大な先輩、山下からエースナンバーを受け継いだ毛利は「(チームを)勝たせるピッチングをして、甲子園で投げたいです」と闘志を燃やしている。

 九州大会進出を決めた福岡大会準決勝の北筑戦。先発で初回に先制を許したが、「打たれて楽になった」と徐々に調子を上げた。7回2失点の好投。自己最速を更新する140キロをマークした直球と鋭く落ちるツーシームを武器に12三振を奪った。「一番自信がある直球が良かった。(最速153キロの)山下さんみたいなボールは投げられないけど、自分はホークスの和田さんのような切れで勝負したい」と意気込む。八木啓伸監督は「(スピード)ガン以上にボールが来ていた。しっかり軸となってほしい」と期待を寄せる。 

 経験豊富だ。小学6年時にはホークスジュニアに選出され、「NPB12球団ジュニアトーナメント」で準優勝に貢献。中学3年時にはボーイズの日本代表に選ばれ、オーストラリアで行われた「世界少年野球大会」に出場し、決勝の韓国戦に救援で登板した。当時のチームメートは東海大相模や大阪桐蔭といった強豪校で主力となっている。毛利は「自分の中で刺激になった。成長できたと思う」と振り返る。

 最高の教材を間近で見てきた。山下とはキャッチボールなどで練習のパートナーを務めた。トレーニング方法や投手としての心構えなどを学んだ。山下が取材を受けた後、「いいっすね」と話しかけたことがあった。山下から「練習したら(毛利も)なれるから頑張れ!」と掛けられた言葉を励みにしている。
 新型コロナウイルスの影響で春夏の甲子園大会が中止となり、山下は甲子園のマウンドに立てなかった。「出場を決めることが(山下への)恩返しにつながる」と毛利。センバツ出場が有力となるベスト4以上を目指して左腕を振り抜く。 

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