阪神・サンズ 窮地救う逆転V弾 巨人・岡本を猛追、本塁打&打点のタイトル視界に

[ 2020年9月11日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神8-7DeNA ( 2020年9月10日    横浜 )

<D・神15>7回1死一塁、サンズ(左から4人目)は左中間2ラン(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 窮地を救う値千金の一撃は手応え十分だった。左中間席に着弾するのを見送ってから、阪神のサンズは悠々とダイヤモンドを一周した。

 「大変厳しい状況だったので、どうにか打ちたいという場面で、2ランホームランという形で逆転できて本当に良かった」

 6―7の7回1死一塁で国吉の初球カットボールをジャストミート。追いかける展開で大山に並ぶチームトップの17号逆転2ランを放ち、シーソーゲームに終止符を打った。3回の中犠飛と合わせた3打点の活躍で今宵(こよい)も存在感が光った。

 昨年、韓国リーグで打点王に輝いた勝負強さは場所を日本に移しても変わることはない。この日の3打点でヤクルト・村上を抜きリーグ4位の51打点とした。上をいく巨人・岡本、中日・ビシエド、DeNA・佐野は各球団の4番打者だが、8月20日以降、猛虎の4番に座るサンズも負けてはいない。本塁打も巨人・岡本の19本塁打に2本差に迫り、タイトルも視界に入ってきた。

 矢野監督も「中身がある。自分の打撃とピッチャーとの駆け引きと技術。頭もしっかり使って、そういうところが成績につながっている」と対応力を改めて称えた。

 好調の要因には独自の分析力が関係していた。対戦した投手はスコアラーのデータも参考にしながらノートに記し、頭を整理して臨んでいる。最近は内角を攻められるケースが多いが、ファウルで粘るなどして対応し、甘い球を一球で仕留めて結果を出している。

 「調子はすごくいいので、この状態を続けられるよう集中を切らさずに続けていきたい」

 打率、本塁打、打点とチーム3冠の男はこれからも助っ人としての役割を全うする。 (長谷川 凡記)

続きを表示

この記事のフォト

2020年9月11日のニュース