巨人担当キャップが語る 原監督という男 “因果応報”知るからこそファンサービス

[ 2020年9月11日 22:15 ]

セ・リーグ   巨人2―1ヤクルト ( 2020年9月11日    東京D )

<巨・ヤ>記念ボードを手にサムアップをする原監督(撮影・森沢裕)
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 スポニチ本紙の巨人担当キャップ・神田佑記者が、球団歴代単独最多となる1067勝に到達した巨人・原辰徳監督の人物像に迫った。

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 グラウンドから引き揚げる際、360度スタンドを見渡し手を振る。記者9年目の私が見た中で誰よりも入念だ。なぜ必ず心掛けるのか。原監督に聞くと「ちょっと時間はかかるけどね」と笑顔で明かしてくれた。

 前提として、春夏計4度甲子園に出場した東海大相模時代からファンに囲まれてきた。辞任を表明した安倍首相が、存在感をこう評した事が印象に残っている。18年12月の野球殿堂入り記念パーティー。壇上で「スターは、持って生まれた華がないとならない。まさに原さんはスター選手であり、スター監督」と祝辞を贈ったのだ。

 安倍首相は原監督がプロ入りした81年、神戸製鋼に勤めるサラリーマンだった。自身の前のデスクに座る女性が熱狂的なファンで、巨人が勝つと延々と原監督の活躍を「自慢」。当時はアンチ巨人だった安倍首相も「頭にこびりついた」と1年目の成績を暗記した。

 一方で、球場を離れれば原監督も逆の立場なのだ。歌手の高橋真梨子、松任谷由実のコンサートに足を運び、最近ではEXILE、E―girls。観客としてステージを見つめ、手を振られたと感じたときはうれしかった。親交あるサザンオールスターズの桑田佳祐には「俺には分かる暗号のような感じで名前を呼ばれた」と喜んだ。「見る立場の事を知れば己を知ることになる」と聞いたときは深い言葉だと思った。

 今季はコロナ禍を受け無観客で開幕したが、誰よりも「ファンと共に開幕を」と望んできた。公開してこなかった東京ドームの監督室からインスタライブに出演。元木ヘッドコーチとざっくばらんなトークを展開した。SNS主流の時代。サービスも時流に沿った形に変えたのは、采配につながっていると思う。

 「球場にエネルギーが集まり、そのエネルギーを返す。感謝を勝利でお返したい」。名将は因果応報を知る。応援で取れる1点がある、という信念が根底にある。(巨人担当キャップ・神田 佑)

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