ダル 無双3冠!日本人初7戦7勝 防御率&奪三振もリーグトップ あるぞサイ・ヤング賞&MVP総なめ

[ 2020年9月6日 02:30 ]

ナ・リーグ   カブス4―1カージナルス ( 2020年9月4日    シカゴ )

カージナルス戦に先発したカブスのダルビッシュ(AP)
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 まさに無双状態だ。カブスのダルビッシュ有投手(34)は4日(日本時間5日)、カージナルス戦で7回を1安打1失点、11奪三振で両リーグ単独トップの7勝目を挙げた。5回までは完全投球。シーズン7戦7勝は日本選手の単独最長記録となった。防御率1・44、奪三振63と併せて主要3部門でリーグトップ。地区首位のチームを引っ張る右腕に対し、サイ・ヤング賞候補に加え、ナ・リーグMVP候補との声も出始めた。

 試合後。シカゴの地元記者から、サイ・ヤング賞に対する質問が飛んだ。ダルビッシュは「それは考えたくない。考えたら失敗する。常に次の試合、次の一球に焦点を絞りたい」と、きっぱり。その姿勢が、投球にも表れていた。

 初回、先頭打者から奪った三振。打席のウォンは、外角チェンジアップに中途半端なスイングで空振りし、打席を離れた後も当惑していた。「“何の球だろう”という感じだった。“ちょっと変だぞ”というのがカージナルスの中にあったのでは」。してやったりの表情。今季最多タイとなる11奪三振のスタートだった。

 前回対戦した先月18日のカ軍戦では今季ワーストの8被安打。徹底的にデータ分析し、狙い球を絞る敵軍の逆手を取った。前回はスプリットとナックルカーブを見極められていたため、チェンジアップ、スローカーブで代用する投球に変えた。

 「甘めに投げても、今までにない球だから迷ってくれると思ったので、自信を持って投げました」。昨季以前のダルビッシュはあくまで完璧を求め、精度が落ちるチェンジアップを多投することはなかった。だが、この日は前回対戦時に1球だったチェンジアップを14球も投じ「投げること、多く使っていることに意味があった」と説明した。カウントを取るためのスローカーブも、3球から11球に増えた。最高の球ではなく、最善の球を。思考の変化が今季の好調につながっている。

 だから6回先頭のカーペンターに初安打となるソロ本塁打を浴びても「むしろ次の打者に焦点を絞れるようになった」と、すぐに切り替えられた。7回1安打1失点で7勝目。抜群の安定感で投手3部門のトップに立った。

 地元テレビ局WGNのプロデューサー兼コラムニスト、ラリー・ホーリー氏は「この投球を続ければサイ・ヤング賞だけでなくMVPも考えられる」とツイートした。サイ・ヤング賞とMVP、加えて投手3冠の全てを獲得すれば、11年のバーランダー(当時タイガース、現アストロズ)以来、大リーグ史上3人目の快挙。決して夢物語ではないことは、今のダルビッシュの投球が示している。(奥田秀樹通信員)

 《MVPも受賞なら史上3人目の快挙》○…ダルビッシュは今季2登板目の7月31日パイレーツ戦以来、シーズン7戦7勝。95年野茂英雄、02年石井一久(いずれもドジャース)を上回り日本選手の単独最長となった。日本選手の最長連勝記録は99年ヤンキースの伊良部秀輝と08年レッドソックスの松坂大輔(現西武)の8で、あと1に迫った。

 ○…サイ・ヤング賞は56年に創設され、投手3冠との両方を獲得したのは過去10人(13度)で、ダルビッシュが獲得すれば大リーグ史上11人目だ。さらにMVPも受賞すれば63年ドジャースのサンディ・コーファックス、11年タイガースのバーランダー以来、史上3人目の快挙となる。

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