球音戻った!楽天、40日ぶり球団施設解禁 浅村「チームメートに会えて新鮮でした」

[ 2020年5月9日 05:30 ]

楽天生命パークでロングティーをする浅村(球団提供)
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 球音が戻った――。新型コロナウイルスの感染防止を徹底して12球団で唯一、チームの活動を休止していた楽天は8日、希望者を対象に球団施設を使用した自主練習をスタートさせた。球場の開放は3月29日以来40日ぶり。グループ分け、時間差など「3密」を避けるための制限はあるが参加選手は喜びをかみしめながら練習。今後も感染予防策を徹底しながら、シーズン開幕に向けて準備を進める。

 40日ぶりに楽天生命パークに選手が戻ってきた。五月晴れの空に響く球音。スパイクの底から伝わってくる天然芝と土の感触が心地いい。絶好の野球日和。グラウンドに笑顔の花が咲いた。
 代表でオンライン取材に対応したのは浅村。自主練習ではあるが、本拠地で仲間と一緒に体を動かせる喜びをかみしめ「やっぱり気持ちいいですね。広い球場で練習できるのは。チームメートに会えてうれしかったし、新鮮でした」とナインの思いを代弁した。

 完全に元通りというわけではない。「3密」を避けるために選手は2軍球場も含めて計6グループに分けられ、午前と午後の時間差も設けて練習した。2勤1休のローテーションで、初日の「午前組」は岸や松井、鈴木大、浅村ら14選手が参加。各選手が約3時間半、ノックやキャッチボール、ロングティーなどで体を追い込んだ。

 長かった。選手に活動休止が通達されたのは3月29日の全体練習後。浅村は「ここまで野球ができなかったのは初めて。もどかしい気持ちでいっぱいだった」と振り返る。ナインは球団のウイルス徹底防止の姿勢に理解を示し、活動休止期間は自宅付近の公園で自主練習を行うなど時間の有効活用を心掛けたが、常に他球団の選手と比べての「調整遅れ」という心配を抱えながらの日々。浅村も「正直、体の状態は1月に近い。急にやってケガする こともある」とブランクを感じている。

 シーズン開幕は最短でも6月19日で、さらにずれ込めば試合数の削減幅も大きくなる。「今年はある意味で短期決戦になると思う。特にスタートが肝心になるので、そこだけを見てやっていきたい」と浅村。個人としてもチームとしても乗り越えるべき障壁は多いが、プロとして言い訳はしない。踏み出した大きな一歩目を、来るべき開幕につなげる。(重光 晋太郎)

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