西武ドラ4川野 手作りカードで母に感謝「成長した姿を見せられるように」

[ 2020年5月9日 11:44 ]

母へのメッセージカードを掲げる西武ドラフト4位・川野
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 西武は9日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で自宅で過ごすファンに向け、家庭で遊ぶ企画、母の日特別編「ライオンズ手作りメッセージカード」を球団公式サイトで無料公開した。データはA4サイズで印刷可能となっている。

 同カードは、母の日用のピンクを基調にしたものに加え、大切な人、お世話になっている人への感謝の気持ちを伝えることができる青を基調にしたものも用意。各メッセージには、感謝の花言葉を持つ花のデザインが添えられている。

 あす10日、今季ドラフト4位で入団した川野涼多内野手(18)も初めて熊本の実家を離れての「母の日」。入団約5カ月。「ここまで来れたのは母のお陰です。女手一つで育ててくれました」と母に感謝を込めた。

 母子家庭の川野は、「礼儀には厳しい。あとは自分の楽しいことだけに走るな、と。今年初めて実家を離れ、母は今、寂しい想いをしているようです」と母をおもいやった。

 「子どもの頃に、いただきます、ごちそうさまはちゃんと言いなさい、と言われたこと。中学時代に門限を守らず怒られたこと…そんな出来事がよみがえってくる」という。

 母はバレーボール、陸上、水泳を経験したスポーツウーマン。兄がいるが、子どもたちが野球に夢中になるのがうれしかったそうだ。ドラフトで指名された時は「これからがスタート。うまくいかないこともあると思うけれど頑張りなさい」と励まされた。心配させないためにも必死にバットを振る。

 自主練習期間中には、松井稼頭央二軍監督と約90分、取り組みについて話したこともある。同じ両打ちの大先輩に対し質問は途切れなかった。「人の2倍練習しろ。右も左も平等に振ること」。言葉は胸に刻まれている。 担当スカウトの高山久育成アマチュア担当にも電話でアドバイスを求めることもある。「この状況下の中でもできることは何でもやりたい。プロ1年目ですが、慣れるだけで終われない」と語気を強めた。

 母は祖父と魚屋を営む。魚を仕入れ、さばき、商品にする。「いずれ母を不自由なくゆっくりさせてあげたい」。おふくろの味、オムレツも恋しいが「今が自分が一番下手。すべてにおいてレベルアップし、先輩に追いつきたいです」と練習に集中している。

 今年は、母の日に花を贈った。「感謝」「思いやり」という花言葉を持つピンクのガーベラのメッセージカードを手に取り、気持ちを短い言葉に込めた。

 「成長した姿を見せられるように頑張ります」。外出自粛等の影響で、故郷の母に直接メッセージを伝えるのが困難な今、川野のように日頃の感謝を書いてみるのもいいだろう。

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2020年5月9日のニュース