阪神・秋山 20代最後の目標は大腸がん克服の原口とお立ち台「その気持ちずっと持ってます」

[ 2020年5月9日 05:30 ]

甲子園で自主練習を行う秋山(阪神タイガース提供)
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 今季が「20代ラストイヤー」になる阪神・秋山が8日、決意を新たにした。甲子園球場施設での自主練習後にオンライン取材に応じ、原口とのお立ち台競演や中堅世代としてチームをけん引することを宣言した。

 「僕はその(お立ち台に上がる)気持ちはずっと持ってます。原口はキャッチャーというポジションなんでチーム全体を考えないといけない立場にあると思うので、僕は僕で、その気持ちは持ち続けながらやりたい」

 09年ドラフトでともに高校から入団し、同じ時間を過ごしてきた同志について話が及ぶと、常々口にする晴れ舞台を思い描いた。昨年、大腸がんから復活した姿にも「聞いた時はびっくりしたけど、そんな心配する必要もないくらい、前向きにずっと練習していた」と回想。昨年は5試合でバッテリーを組み自身2勝を挙げたが、そろってのお立ち台は逃した。今年こそ聖地で勝利を分かち合うべく、ぶれない目標を再確認した。

 4月26日で29歳となり、思うところもある。原口だけでなくチーム内には自身も含めて日本人だけで7人の同学年が在籍し、他球団に目を移せば広島・大瀬良、ソフトバンク・今宮、今季からレイズに移籍した筒香ら主力に成長した選手も多い。「若手」とは言えない年齢だけに「変な行動もできないし、先輩方から教わったことを守って後輩にそういう姿を見せないと。自分が良ければいいと思って昔はやってたけど、どうしたらチームが良くなるかとか考え出している」と結果を求められる立場を強く自覚した。

 チームの主力となるためにも、もう“谷間”とは言わせない。だからこそ、先が見えない中でも視線は一点に向けられた。「優勝の経験がないので優勝したい…って言ったらダメですね。優勝する!」。仲間とも切磋琢磨(せっさたくま)しながら、猛虎に欠かせない男になってみせる。(遠藤 礼)

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2020年5月9日のニュース