日本野球界番付 新型コロナのお守りに

[ 2020年5月9日 11:52 ]

2020年の日本野球界番付
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 プロ野球全選手の実力番付を決め、大相撲同様の番付表として発行する日本野球界番付の2020年版が、感染拡大が続く新型コロナウイルスのお守りとして反響を呼んでいる。

 大相撲同様、野球選手の名前も「相撲字」と呼ぶ独特の書体で番付表に書くため1993年のスタート以来、大相撲の行司が担当。ところが昨年まで担当した行司が多忙になったため、日本野球界番付社の塩村和彦代表が旧知の岩手県在住の生涯学習指導員・蜂谷緑さんに依頼した。

 先月10日に鳥取県で感染者が確認され、岩手は47都道府県で唯一の未確認地となってあす10日で1カ月。購入者からの「縁起がいい」との声や毎年5部購入していた人から「あと5枚追加」とのオーダーがあったという。

 縦1メートル、横80センチの原版に12球団約800人の選手の番付、出身都道府県、名前、そして審判員、オーナー、監督名を書き込む。字画の間の空白部分を極力小さく、太字で書く相撲字。会場が大入り満員で混雑する様を書体で表したとされ、当然熟練の技が求められる。「幕下以下だと出身都道府県が鹿児島、北海道の3文字ではつぶれてしまいがち」。塩村氏はそれだけに今回の出来栄えについて「素人では抜群」と称賛。岩手県出身では163キロ右腕・佐々木朗希(ロッテ)も初めて番付表に載った特典もある。

 ○…1993年から続く番付表の発行だが、いまだにシーズン開幕は未定。加えて何試合実施できるのかも不透明とあって、塩村氏は来年の番付表作成への不安を隠さない。編成会議メンバーによる協議はまだだが、「100試合くらいしてくれたら番付表も作れる。ただ、50試合くらいでは意味がない」。来年29年目で発行の危機との認識だった。

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2020年5月9日のニュース