【記者の目】前田にとってメリット大きい移籍 先発で勝負させてもらえる環境求めていた

[ 2020年2月6日 06:00 ]

マエケン ツインズに電撃トレード

前田健太
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 昨年11月のGM会議。今オフから前田の主任代理人を務めることになった米大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」のジョエル・ウルフ氏は「ケンタは素晴らしい先発投手。ドジャースはそれが分かっていないし、目を覚ませと言いたい。すでに(編成本部長の)アンドルー・フリードマンとは話している」と説明していた。

 実はこの時、前田も移籍する覚悟はできていた。元々、前田は右肘に問題があるとして、出来高の比率が極めて高い異例の8年契約で入団。ド軍のことが好きだったが、きちんと先発で勝負させてもらえる環境が欲しかった。

 前田は昨季、被打率.202とエリート投手レベルの数字を上げながら、9月に既定路線のように救援に配置転換された。しかし、この時、首脳陣とうまくコミュニケーションが取れず、前田は登板しないと思っていた試合でいきなり4イニングを投げている。前田は救援への配置転換を承諾したが、不可解な起用に戸惑った。こういったことが過去3年に何度もあったという。

 4年の契約を残しており、ド軍にとって前田は先発も救援もできる貴重な戦力。トレード要員として売り出すことはなかったが、ツインズの猛アプローチが実った。先発として強いこだわりを持つ前田にとってメリットの大きいトレードだ。(MLB担当・奥田 秀樹通信員)

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2020年2月6日のニュース