ヤクルト・高津監督 村上に期待する“4番の理想像”は「松井とか、清原さんとか」

[ 2020年2月6日 06:31 ]

インタビューに答える高津監督(撮影・村上 大輔)
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 ヤクルト・高津臣吾新監督(51)がキャンプ初の休日を迎えた5日、スポニチ本紙のインタビューに応じた。

 ――村上は2年目の昨季36本塁打、96打点で新人王に輝いた。
 「成長スピードは凄く速い。10年後を早く見たい。30歳くらいでピークを迎えて、その後を模索する彼を見たい。それまでは凄い勢いで成長すると思うし、しなきゃいけない」

 ――4番になるためには。
 「年齢的に一番下だし。“4番に入って、どっしりしろ”と言うのは難しいと思う。まだ、先輩を差し置いて、という感じではない。今季も4番を打つかもしれない。でも、真のチームの中心の“本当に任せた”という4番ではないかも。数字に残らない部分を見た場合に、まだまだだなと感じると思う」

 ――これまで見た中で理想の4番とは。
 「体の大きさも比例するんだよね。(巨人の)松井とか、清原さんとか。対戦した時、デカいのがネクストバッターズサークルでスイングしている姿を見ると、凄く気になる。走者を置いて、この人を迎えたくないなと。打席に入る前から投手にプレッシャーをかけられるような選手じゃないと、本当の4番と言えないかな」
 ――真の4番になるためには。
 「全試合出てほしい。三振は少ない方が良いけど、減らせと言うつもりはない。出られる体力と、強く振ることで相手にプレッシャーをかけることを継続してほしい」

 ≪昨年5月に4番デビュー≫村上は昨年5月12日の巨人戦で4番デビュー。昨季は25試合で4番を務め打率.223、2本塁打、16打点だった。清原は1年目の86年に4試合、2年目の87年に65試合で4番を務めた。3年目の88年は先発出場した125試合全て4番で起用され打率.288、31本塁打、77打点をマークした。松井の初4番は3年目。95年8月25日の阪神戦で4打数2安打2打点、送りバントも決めた。この年は主に3番で起用され、131試合に出場。打率.283、22本塁打、80打点だった。

 【取材後記】インタビュー開始時、レコーダーの録音ボタンを押すところ、誤って再生ボタンを押してしまい、以前、録音した音声が流れるミスがあった。それでも、高津監督は「あるあるだな」と突っ込んで、恐縮する記者を救ってくれた。言動に感じるのは気遣い、優しさ、大らかさ。90年代のヤクルト黄金期を中心選手としてプレーした51歳の新指揮官はいわゆるスターだが、スター然としていない。高橋や梅野ら若手選手にちょっかいを出すときもあり、そのことを聞くと「あいつらは俺の遊び相手だから。寺島、ムネ(村上)、浜ちゃん(浜田)とか」と目尻を下げる。もちろんベテラン、中堅選手ともコミュニケーションを取っており、選手との距離は近い。どんなチームをつくるのか。3月20日の開幕が待ち遠しい。(ヤクルト担当・黒野 有仁)

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2020年2月6日のニュース