阪神・藤川「笑」タイム!1日キャプテンがフル回転 藤浪に助言、ブルペン投球、サイン会も

[ 2020年2月6日 05:30 ]

阪神・藤川(右端)から「笑」ボールを渡され笑顔の西勇輝と秋山(撮影・大森 寛明)
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 朝からベテランのチームを鼓舞する声が響き渡った。阪神の沖縄・宜野座キャンプ5勤の第1クール最終日の5日、恒例の1日キャプテンを務めたのは藤川だった。

 「なぜこれ(1日キャプテン制)が入ったのか意図もちゃんと聞いて、明るくチームが一つになればいいかなと。5日目でみんな疲れてたから元気にやれてよかったなと」

 “球児流”が随所に現れた。ウオーミングアップ前、西や青柳に「笑」と記されたボールを配布。隊列を成して体を動かす投手陣の間で回し、受け取った人は“声を張り上げる”というルールを作り、笑顔あふれる雰囲気を見事に作り出した。

 ムードだけでは終わらない。若手投手がブルペン投球を始めると、買って出たのは準備をしていた藤浪のキャッチボール相手。一球一球、後輩の軌道やリリースポイントを確認しながら丁寧にグラブで受け止めると時折、助言も交えた。最後はグータッチで送り出すと、ネット越しに投球へ熱視線。「コーチじゃないから何も言うことはない」と多くは語らずも、逆襲を期す背番号19に無形の力を与えたことは言うまでもなかった。

 午後からは今キャンプ3度目のブルペン入りで56球を投げ、自身の調整にも時間を割いた。第1クールを振り返った矢野監督も「(ブルペンでは)球児がやっぱり、おっという感じがあった」とその存在感に目を細めた。

 キャプテンとしてフル回転した一日の最後は、集まったファンへサイン会を開き、途中で西勇、中田も呼び込むサプライズも演出。「大したことじゃないよ。早めに(キャプテンを自分が)やって、次からやる選手が頑張れるように」と事もなげに言った。

 キャンプ視察した侍ジャパンの稲葉監督から名前が挙がったことを聞くと「シーズン頑張ります」と即答。あくまで視線の先にあるのは一丸となってリーグ優勝を目指す最高の瞬間――。背番号22のチームへの思いがあふれる一日となった。(遠藤 礼)

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2020年2月6日のニュース