新井貴浩氏 広島・菊池涼が頑張る姿、若手の手本になる 侍でも不可欠な存在に

[ 2020年2月6日 05:30 ]

広島・菊池涼(左)と再会し、抱擁する新井氏(撮影・椎名 航)
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 【新井さんが行く】スポニチ本紙評論家・新井貴浩氏(43)がプロ野球の春季キャンプを巡る「新井さんが行く~侍戦士の春」は東京五輪を控える侍ジャパン候補を中心に近況に迫る。

 キク(広島・菊池涼)の元気な顔を見ることができて良かった。入団以来初めて本隊を離れて2軍組に参加。調整を任されたこと、周りへ強い影響力を持つこと、その両方に対して責任感を持って取り組んでいる。若い子に交じって昔を思い出し、球拾いなども一緒にやっていた。若手の手本になる姿がうれしいね。

 メジャーで活躍するところを見たかったという人もいれば、カープに残ってくれて良かったと喜ぶ人もいる。キクの中では、もう完全に気持ちは切り替わっている。「カープのために頑張る」と。周りが気遣ってくれるのが逆に心苦しい、とも言っていた。

 侍ジャパンでも不可欠な存在と言っていい。稲葉監督がわざわざ2軍キャンプを訪ねてきたことからも期待と信頼の大きさが伝わる。代表歴が長く、初参加の選手がいれば、積極的にコミュニケーションを取るなど自分の立場を分かって行動することができる。現役最後の4年間は一緒にプレーし、昨季は外から見せてもらった。5年前と比べたら、選手として、人間としてスゴく成長している。うれしいね。

 今年のカープについては「キーマンは松山竜平」とのこと。「もっと、走れ!!」と。二塁手として守備範囲がとんでもなく広いので、一塁を守る時に「邪魔になるので、あまり出なくていいですよ」と言われたことが懐かしい。松っちゃんには「もっと出てこい」だって。

 宜野座では阪神・矢野監督にもあいさつできた。「楽しみしかない」と自信を持っていたのが印象的だった。確かに投打ともに若くて伸びしろのある選手は多い。昨季1年間で“常に前向きにやってほしい”という監督の思いがチーム内に浸透したと思う。みんな明るくやっていたね。近い将来、タイガースからも侍に選ばれるような選手が出てくることを楽しみにしたい。
 

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