斎藤隆氏 ヤクルト投手コーチに就任 星野魂とメジャー流で立て直す

[ 2019年10月30日 05:30 ]

ヤクルトの投手コーチに就任した斎藤氏
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 ヤクルトが29日、来季のコーチングスタッフを発表した。1軍投手コーチに就任する斎藤隆氏(49)が東京都港区の球団事務所で正式に契約を結んだ。楽天時代の恩師で、18年1月に亡くなった星野仙一氏(享年70)と同じ背番号77を背負い、投手陣を立て直していくことを誓った。また、巨人、DeNA、広島、楽天もコーチングスタッフを発表した。

 スーツに身を包み、正式にヤクルトの一員となった斎藤氏は引き締まった表情で所信を表明した。「高津監督の下、皆さんとコミュニケーションを取りながら、選手と同じ方向を向いて頑張りたい」。今季、チーム防御率4・78と739失点は12球団ワースト。投手陣の再建と底上げを担う覚悟を語った。

 背番号は、楽天時代に師事した星野氏と同じ77に決まった。伊東昭光編成部長から空き番号を示され、唯一「光っていた」という。星野氏は激しい言葉や勝負に徹する厳しい姿勢で3球団をリーグ制覇に導いた。「熱さはマネできないけど少し見習って。(選手に)熱量は伝わると思う」と闘将魂を受け継ぐ。
 本格的な指導は11月2日から始まる松山キャンプとなるが、すでに投手陣の映像を見るなど準備を進めている。ドラフト1位で指名した星稜・奥川の動画もチェックし「高津監督やフロントと考え方を共有しながらやっていければ」と、“金の卵”は慎重に育てていく考えだ。
 今季までパドレスで4年間、球団アドバイザーなどを務め、メジャー流指導の知識も豊富。高津監督は「凄くスキルを持っている。(頭ごなしに)人を怒らないし、人を理解しようとする」と期待を込めた。16年に侍ジャパンで投手コーチを務めて以来、3年ぶりにユニホームを身にまとう斎藤氏は「一人で突っ走ることはないようにしたい」。冷静に、そして熱く。日米通算112勝139セーブの経験を落とし込む。 (黒野 有仁)

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2019年10月30日のニュース