阪神、逆転CSへ一丸 シーズン最終戦は9・30に決定 一日でも長く鳥谷と…

[ 2019年9月10日 05:30 ]

阪神・鳥谷(9月5日撮影・坂田 高浩)
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 セ・リーグは9日、試合日程の追加を発表。阪神は9月28日にDeNA戦(横浜)、29日と30日に中日戦(甲子園)が組み込まれた。今季限りでの退団を発表している鳥谷敬内野手(38)のラストマッチはこのままでは30日だが、逆転クライマックスシリーズ(CS)に進出して先送りにするつもりだ。

 
 ペナントレースの最終戦が決まった。9月30日、相手は中日、18時開始のナイターで、場所は甲子園――。雨天中止がこれ以上に発生しなければ、今季で退団が決定している鳥谷にとってラストマッチになる可能性があるが、矢野監督はそうさせるつもりはない。

 「(あきらめないのは)当たり前やろ!俺らは、それしかできないもん。そういう姿勢を見せるというのと、戦う気持ちを見せていくしかないんでね」

 前カードの広島3連戦に負け越して3・5ゲーム差に開いた。6連勝中の5位・中日にも後ろから0・5差に接近され、がけっぷちの状況。それでも一日でも長く鳥谷と……を合言葉に、チーム一丸で逆転CS進出を目指していく。

 かねて指揮官は「俺はチームも大事やし、トリ(鳥谷)も大事なわけよ」と話しているが、チームが勝てば勝つほど鳥谷とのお別れの日も先延ばしにできるというわけだ。

 8月29日に球団は事実上の戦力外を通告。同31日には鳥谷みずから事実を公表した。同時に来季構想外の選手が残り試合のベンチにいてはチームにも他選手にも迷惑をかけてしまうと2軍降格を直訴してきたが、しかし、矢野監督はCS進出への戦力だと引き留めた。チームに帯同させ、もちろん勝負どころで代打として送り出す考えだ。

 鳥谷に残された道は「現役引退」か「現役続行」かの二択だが、他球団でのプレーを強く希望していると伝わる。阪神の全日程終了後に他球団との交渉が始まる。そのため「9・30」は引退試合も、引退会見も、引退セレモニーも行う予定はない。それでも近日中に発表、発売開始するチケットは即完売となるだろう。

 「残り試合も一戦必勝で行きます!」

 逆転CSへ向けた号令だ。宣言している総力戦には当然、背番号1の経験と実績も外れていない。CS、そしてその先にある日本シリーズ…。タテジマ姿をもっともっと見ていたい。(山本 浩之)

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2019年9月10日のニュース