阪神8年連続巨人戦負け越し 矢野監督は奮起促す「残りをどう戦うか」

[ 2019年8月19日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―6巨人 ( 2019年8月18日    東京D )

9回、声を出してナインを鼓舞する矢野監督(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 阪神は18日の巨人戦に競り負け、8年連続のカード負け越しが決まった。同一カード3連敗は7度目を数え、うち4度が巨人戦。宿敵に屈辱的な現実を突きつけられた。ピアース・ジョンソン投手(28)の劣勢投入が実らず、左胸に違和感を訴えたジェフリー・マルテ内野手(28)の途中交代も響いた。今季ワーストの借金7へ後退し、逆転でのクライマックス・シリーズ進出へ暗雲が垂れ込んできた。

 また投打でまざまざと力の差を見せつけられた。同一カード3戦全敗は7度目。うち4度を巨人に喫する屈辱だ。球団史上3番目に長い8年連続の巨人戦負け越しも決定。借金は今季ワーストの7にまで膨れ上がった。就任前から宿敵を意識してきた矢野監督にとっても歯がゆさだけが残った。

 「残りの試合をどう戦うか…というのが俺らが問われているところやと思う。逆に、ここから、どう踏ん張れるか、どういう気持ちを出せるかというところが大事やと思う。もちろん、ジャイアンツに対してもそう。残りの試合でそういうところを見せられるように頑張ります」

 4点を追う6回1死一、二塁の場面で4番のマルテに代えて打席へ送ったソラーテが二ゴロに倒れた。「胸が痛いというか、それで代えた。振れる感じがないということやから」。勝負に出たわけでなく苦肉の代打策と言えた。1点差に迫った7回2死一塁でも再び4番に打順が巡っただけに交代が惜しまれ、マルテは「そこまで重症ではない。少しつったような感じ」と症状を明かした。

 7回のマウンドにはジョンソンを送り出した。劣勢時の登板は4月25日のDeNA戦以来5度目。流れを呼び込むべく投入した頼みの綱は2死一、二塁からゲレーロに左越えの2点適時打を浴びた。失点は6試合ぶり、自責点が付いたのは12試合ぶり。守りの勝負手は空転し、突き放された。

 「プロとしてやっぱり負けられへんという気持ちもあった。流れを止めるということで、あそこでジョンソンというのは、確率が高いところだと思ったので」

 巨人からは今季最大に並ぶ11・5ゲーム差。現実的な目標と言える逆転でのCS進出も日ごとに厳しさを増してきた。マルテは軽症の見通しでも、仮に離脱ならダメージは計り知れない。左足首関節炎で2軍調整中の糸井はフリー打撃を再開しており、いち早い復帰が望まれる。残り30試合。逆境をはね返す反発力と意地を見せたい。(吉仲 博幸)

 ▼阪神ジョンソン いつもと状況は違うけど、いつも通り準備できた。ただ、ああいう結果になってしまった。(チームは苦境も)自分のやることは変わらずやっていきたい。

 ≪長期ロードも負け越し危機≫阪神は今季7度目の同一カード3連戦全敗。シーズン7度は16年の7度以来3年ぶり。8月中の7度目到達は、シーズンに8度喫した00年(7度目=8月20日)以来19年ぶりだ。7度のうち4度を占める巨人戦は今季6試合を残して6勝13敗となり、12年から8年連続の負け越しが確定。阪神の巨人戦連続シーズン負け越しでは86~02年の最長17年、49~57年の9年に次ぐ3番目の長さとなった。また、8月2日からの夏の長期ロードは5勝9敗1分けで残り6試合。あと1敗か2分けすれば、期間中の勝ち越しがなくなる。

続きを表示

2019年8月19日のニュース